夕方、ジュンの指定の場所に向かう。
とりあえず、ジュンがコンビニで男性たちと待ち合わせ、安全を確認してから、私を呼び出すことになっていた。
私は近くの喫茶店でジュンからの連絡を待った。
ジュンから連絡が…『今、三人来てる…そろそろおいで。』
私はホテルを出る頃から急に緊張していた。
緊張がピークだ…
指定されたコンビニに向かう…ジュンが見える…近づく。
暑い日だった…私は赤いノースリーブのワンピースを着て行った。
『はじめまして、かりんです。』三人の見知らぬ男たちに挨拶する。
『あ、気に入らなかったら帰っていいですから…』とジュンが男達に向かって言う。
そして私たちは歩いてホテルへ向かう。以前ジュンと来たことのあるラブホテル。
そして最上階のパーティールームへ…
部屋に入って驚いた。
ラブホにこんな部屋があるとは…
マンションでいう2LDKだ。
リビングとバスルームが異常に広い…20人くらいは、入れると思う。
お風呂にお湯を張るのに一時間かかります、と言われた。それくらい、広い…
私はガチガチに緊張していた。
ジュンは…もうバスローブに着替えてる。慣れたもんだ。
テーブルにシャンパンが置いてあった。
『あの…飲んでいいですか?』と聞く。飲まずにはいられない、この状況…
今更…逃げ出せないか…
『お風呂入ってきたら?』とジュンが言う。
その場から逃げ出すように、私は広すぎるバスルームへ入った。
なんか…やっぱり、やだな…何なんだろ、この気持ち…
カップル喫茶の時とは違う…
ジュンのいる前でこれから三人の見ず知らずの男性たちとセックスするのか?
ジュンは…それを見ても何も感じないのかな…
不安な気持ちのまま…バスローブに着替えた。
お泊りデートの少し前
美咲さんと久々に電話で話した日、
私はベンツと会う事になった。
『話したい事があるんです。』私はベンツにそう言った。
ジュンの事、話さなきゃ…このままではベンツにもジュンにも失礼だ。
ベンツが家の近くまで来てくれた。喫茶店に行く。
『実は…新しい彼ができたんです。』と私が言うと、
ベンツは表情ひとつ変えずにこう言った。
『不倫は楽しくね。恋愛ごっこにしておきなさい。不倫のシナリオはいつも同じ…最初だけ違うだけで、最後はいつも別れで終わるんだよ。』だって…
この言葉の重み…その時はそんなに感じなかった。
でも今思うと…すごい意味ある言葉だったと…
つづけてベンツは言った。
『どうも、かりんさんはここがよさそうだから…』と自分の頭を指さして言った。
(頭がいい…?私が…?)
意味が分からなかった。
『以外とね、そうゆう女性の方が、僕はかえって燃えたりするんだよね。』とベンツ…
女性から積極的に寄ってくることはあっても、去っていく事には慣れていないようだ。
私は…別に計算して行動している訳ではない。
きっとベンツはすぐに私がジュンとうまくいかなくなって、泣きついてくるんだろう、と思ってるのかもしれない…
すべて見透かしてるようなベンツに対して、『ジュンはそうじゃない』って思ってる。今でも…