1971年、スタンフォード大学心理学部で実際に行われた実験を映画化。
数々の映画賞を受賞したシチュエーションサイコムービー。
無作為に“看守役”と“囚人役”に分けられ、監視カメラ付きの模擬刑務所に収容された24人が、驚愕の変貌を遂げる。
この映画は、人間のおぞましい心理が出ていて、ぞっとすると共に憤りすら感じます。
環境が人を作るとか、役割が人を作るとか成長させるとかいわれるけど、閉ざされた世界ではそれを超越した恐ろしい事態に陥ってしまう。
人間は愚か、エゴイズムの本能をもっているから、絶対権力を集中させてはいけない。
他人の自由を束縛してないけない、尊厳を奪ってはいけない。
ここまでいかなくとも閉ざされた世界、組織の中で常軌を逸した言動がまかり通っていることはあるのではないでしょうか。
常に善悪の判断で言動できるよう、また、客観的に冷静な判断ができる第三者の立場にたてるよう自己を律しておかないと人は愚かな暴走を冒しかねない。
自分が愚かな行動をしないためにも、見ておくべき映画と思いますが、見る人によっては恐怖心に慄くこともあると思いますので、ご留意ください。
(ストーリー)Amazonより
新聞広告で集められた被験者を「看守役」と「囚人役」に分け、模擬刑務所で生活をさせる…。アメリカの大学で実際に行われた実験を題材に描く、スリリングなドイツ映画。
元記者の主人公が、起死回生のネタとして被験者に応募し、実験を記事にしようとする。実験に参加した被験者が体験したものとは?
「役割」を与えられた人間の心理が無意識のうちに変化していく過程は、背筋が凍る。
自分が同じ立場になったら…というリアルな恐怖を体感させられるのだ。
囚人に課せられた厳しいルールと、それに反したときの罰則もショッキング。
以下、出典:フリー百貨事典『ウィキペディア』
原題は「実験」の意。日本語版映画名の「es」とは、通常ドイツ語は「これ」もしくは「それ」の意(英語ではit)であるが、心理学・精神分析学の用語で、「無意識層の中心の機能」という概念を意味する語である(この語もドイツ語起源で、語源は前者のesから来ている)。
この映画は1971年にアメリカのスタンフォード大学で実際に行われたスタンフォード監獄実験を元にしている。
1971年8月14日から8月20日まで、アメリカ・スタンフォード大学心理学部で、心理学者フィリップ・ジンバルドーの指導の下に、刑務所を舞台にして、普通の人が特殊な肩書きや地位を与えられると、その役割に合わせて行動してしまう事を証明しようとした実験が行われた。
模型の刑務所(実験監獄)はスタンフォード大学地下実験室を改造したもので、実験期間は2週間の予定だった。
新聞広告などで集めた普通の大学生などの70人から選ばれた被験者21人の内、11人を看守役に、10人を受刑者役にグループ分けし、それぞれの役割を実際の刑務所に近い設備を作って演じさせた。
その結果、時間が経つに連れ、看守役の被験者はより看守らしく、受刑者役の被験者はより受刑者らしい行動をとるようになるという事が証明された。
【実験者】
ジンバルドーは囚人達には屈辱感を与え、囚人役をよりリアルに演じてもらう為、パトカーを用いて逮捕し、囚人役を指紋採取し、看守達の前で脱衣させ、シラミ駆除剤を彼らに散布した。
背中と胸に黒色でそれぞれのID番号が記された白色の女性用の上っ張り(smock)、もしくはワンピースを下着なしで着用させ、頭には女性用のナイロンストッキングから作ったキャップ帽を被せた。
そして歩行時に不快感を与えるため彼らの片足には常時南京錠が付いた金属製の鎖が巻かれた。
更にトイレへ行くときは目隠しをさせ、看守役には表情が読まれないようサングラスを着用させたりした。
囚人を午前2時に起床させる事もあった。但し、これらの服装や待遇等は、現在ほとんどの国の本物の刑務所では見受けられず、実際の囚人待遇より非人道的であり、囚人待遇の再現性は必ずしも高くはなかった。
【実験の経過】
次第に、看守役は誰かに指示されるわけでもなく、自ら囚人役に罰則を与え始める。
反抗した囚人の主犯格は、独房へ見立てた倉庫へ監禁し、その囚人役のグループにはバケツへ排便するように強制され、耐えかねた囚人役の一人は実験の中止を求めるが、ジンバルドーはリアリティを追求し「仮釈放の審査」を囚人役に受けさせ、そのまま実験は継続された。
精神を錯乱させた囚人役が、1人実験から離脱。さらに、精神的に追い詰められたもう一人の囚人役を、看守役は独房に見立てた倉庫へ移し、他の囚人役にその囚人に対しての非難を強制し、まもなく離脱。
離脱した囚人役が、仲間を連れて襲撃するという情報が入り、一度地下1階の実験室から5階へ移動されるが、実験中の囚人役のただの願望だったと判明。
また実験中に常時着用していた女性用の衣服のせいかは不明だが、実験の日数が経過するにつれ日常行動が徐々に女性らしい行動へ変化した囚人も数人いたという。
【実験の中止】
ジンバルドーは、実際の監獄でカウンセリングをしている牧師に、監獄実験の囚人役を診てもらい、監獄実験と実際の監獄を比較させた。牧師は、監獄へいれられた囚人の初期症状と全く同じで、実験にしては出来すぎていると非難。
看守役は、囚人役にさらに屈辱感を与えるため、素手でトイレ掃除(実際にはトイレットペーパの切れ端だけ)や靴磨きをさせ、ついには禁止されていた暴力が開始された。
ジンバルドーは、それを止めるどころか実験のリアリティに飲まれ実験を続行するが、牧師がこの危険な状況を家族へ連絡、家族達は弁護士を連れて中止を訴え協議のすえ6日間で中止された。
しかし看守役は「話が違う」と続行を希望したという。
後のジンバルドーの会見で、自分自身がその状況に飲まれてしまい、危険な状態であると認識できなかったと説明した。
ジンバルドーは、実験終了から約10年間、それぞれの被験者をカウンセリングし続け、今は後遺症が残っている者はいない。
【実験の結果】
権力への服従
強い権力を与えられた人間と力を持たない人間が、狭い空間で常に一緒にいると、次第に理性の歯止めが利かなくなり、暴走してしまう。
非個人化
しかも、元々の性格とは関係なく、役割を与えられただけでそのような状態に陥ってしまう。
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