(1946,アメリカ,フランク・キャプラ監督)を視聴。

ツキに見放された一人の男性の人生は意味のないものなのかどうか。
1人の人間が周囲へもたらす影響とその幸せが、鮮やかに描かれていて、
まさに"It's a wonderful Life"でした。
人生が「最高にすばらしい」か「最低につらい」かは
その人の捉え方によるものだというメッセージを受け取りました。
夕方からは、千葉で暮らす叔父が来て一緒にご飯。
話題は叔父が若いときの仕事の話、そして幼い頃の戦争の話が中心でした。
開拓団として田舎から満州へ渡り、終戦後は一番最後の引き揚げ船で日本に戻り、
田舎にたどり着くまでに1年以上かかったとのこと。
話を聞きながら、映画を思い出し、「戦争」という出来事も、
その人の捉え方次第なのか?という疑問が湧いてきました。
有名な書籍「夜と霧」ではアウシュビッツ収容所の中で、
生きる望みを最後まで持ち続けられた人とそうでない人が描かれています。
同じ収容所という状況を、どう捉えるかがその人の人生を文字通り左右します。
しかし、映画の中では、人生を、
「最高にすばらしい」を「最低につらい」へ、
「最低につらい」を「最高にすばらしい」へ捉え直すことができても
戦争の中では人生をそのように捉え直すのは難しいと思わざるを得ません。
置かれている状況を、「素晴らしい」と言えるよう捉え直す力を持つことは
個人としての幸せにつながる、素敵なことだと思います。
しかし、戦争のように、個々人の捉え方だけではどうにもならない領域もある。
そうしたことにこそ、他の人と力を合わせて取り組む力を身につけたいと
感じさせられた1日でした。