先日お会いした、写真家の方から、
今年5月の東北のお話を伺いました。
がれきなどは、1年前に比べると、だいぶ片付けられたようです。
が、様々な問題が複雑化していて、復興の道のりはまだまだ険しいようです。
「車が流されちゃってね~」という話をご近所さんにすると、
「いやいや、うちは家が流されちゃって・・・」
「うちなんて、主人が流されて・・・」
という話になってしまい、心の中で思っていることが言えない状況もあるそうです。
ある旅館のおかみさんは、小学校高学年の娘が目の前で先生や友達が
流されてしまったのに、その体験を親子で話せないといっていたそうです。
そのおかみさん曰く、いま、一番欲しいのは、お金でも物資でもなく
「話を聞いてくれる人」だとか。
同じ被災者ではなく、都会に住む、違う境遇の人の方が、
「話を聞く」という意味で役に立てるようです。
「ただ話を聞く」、そんな贈り物の形もあることを知りました。
311以来、まだ行っていない東北、この夏、行こうかと思います。