没入 ~ 篠田桃紅さん(2)玄色 ~ | Mind Shift

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先日に引き続き、篠田桃紅さんについてです。

篠田さんが書かれた「墨いろ」という随筆集の中で、

「玄(くろ)という色」という文章がありました。


「玄」というのは「黒」とは違って、

「淡い墨を重ねて濃くしていき、真っ黒の一息手前で控えた色」

だそうです。


また、中国の『筆法記』という古い書物から

「墨を用いて独り玄門を得」という言葉が引用されていました。


「玄門とは老子の言葉で、玄とは、人生と宇宙の根源で、

真、本質、実在であり、また余計なもののないこと、おのずからのもの、

無為のもの、作為のないことをいうことばであるというのだが

それを色に置き換えると’くろ’となって、

玄ということになるのだと言われる。その’くろ’は墨を用いて得られる」

とのことです。



「真」、「本質」というと「完璧な真っ黒」が連想しやすかったのですが

「真っ黒の一歩手前」である「玄」、というのは不思議です。

真っ黒の「一歩手前」という感覚は、つかみどころのない、

ふわふわしたもののように感じられます。



でも、そういえば、着物好きの姉に影響されて、

1着だけ買った桜模様の着物の地色は墨色。

落ち着いているけれど、きつすぎず、やわらかい。

桜の柄が映えるすてきな地色だったことを思い出しました。


「存在感はあるけれど、周りと調和し、周りまで輝かせる」

そんな「玄」「墨色」を目標イメージに加えたいと思いました。