犬猫さんも必ず尿検査はしてもらいましょう  | みなとまちアニマルクリニックの「裏」ブログです。

みなとまちアニマルクリニックの「裏」ブログです。

こんにちは。こちらは「非公式」ブログです。書いている内容は、あくまでも著者の一意見であり、賛否のご判断はお任せします。読み飛ばす程度に呼んでください。僕は自戒のつもりで書いてます。

 

昨日からのこういう話です。

 

例えば腎臓病でよく使われるテルミサルタンという薬。

 

簡潔にいうならば腎臓の値が悪いからテルミサルタンというのは間違っていて

 

「蛋白尿がある」腎臓病が適応になります。

 

なので必ず尿検査での評価は必要になります。

 

院長のところに来るセカンドオピニオンで

 

テルミサルタンをただ切るだけで調子が良くなる子をたくさん見ました。

 

もはや尿検査せずに腎臓病と言われたらその医者はヤブだと言い切っていいと思います。

 

まあタンパクの話になったんで

 

尿検査でタンパクが陽性で出た時の考え方です。

 

タンパクは出てるけど、尿比重はちゃんとあって、PHも高いというような時には

 

顕性蛋白尿の可能性は低いです。

 

健康診断で引っ掛ける、つまり他に症状のないような場合には僕もシカトします。

 

タンパクが出ていて、比重も低いというような場合には

 

UPCを定量します。(当院は院内で測定できますが外注されるところが多いと思います)

 

定量されたUPCと併せてBUNやCre、Albも組み合わせて評価していく感じです。

 

尿沈渣で赤血球や白血球が出ていたら

 

糸球体より遠位で炎症や感染があると判断できますので

 

治療後再評価します。

 

ね、尿検査きっかけで同じ腎臓病でも全然フローチャートが違うでしょう。

 

 

比重って大切ですよ。

 

これは「にゃあた」寄贈のものです。

 

うちには医療機器をプレゼントしてくださる方までいます。

 

にゃあたが命を救うという、そう言っても過言ではありません。本当にありがとうございます。

 

この機械で測定して比重が1.008未満なら

 

犬猫さんは明らかに希釈尿でして

 

腎臓で尿が作れてないという予測もできますし

 

尿崩症、高カルシウム血症、敗血症、肝障害、クッシング、心因性多飲症なんかも鑑別に上がります。

 

まあ何が言いたいかって色々わかるんですよ。

 

尿だけで。

 

オッケー、引き続き尿石症。結石について書こうかなと思ったけど

 

めんどいのでやめます。

 

とにかくみんな尿検査はちゃんとやってもらいましょ。

 

では。