先日とあるご家庭に上がらせていただく機会がありまして
わずか17坪の1LDKにワイマラナーが2頭いらっしゃいました。
初めての人と話す、しかも初めて伺う場でというのは緊張しますが
犬がいる猫がいる動物がいると会話の架け橋になっていいもんですよね。
お犬様様です。
二人のうちお一人は15歳になられるということで
この前近隣の動物病院でバッジをもらったそうです。
なんでも15歳の子は掲示され表彰されるらしいです。
いい試みだなと思う反面
例えば当院なんかは地域柄
セカンドオピニオンの方が集まりやすく
確率論に当てはまらないような(若くしてガンみたいな)子も多く
一概に長寿が素晴らしいという雰囲気を出してしまうのも気が引けます。
そこに来て都内では完全に1次診療の動物病院がこれでもかと乱立していて
なおかつ専門の病院も割と選択肢放題なので
そこら辺はやりやすいのかもしれません。
ただ、率直に感じたことですが
小さい病院が多すぎて
変なベクトルで牌の取り合いになっていやしないかということです。
やはり病院というのは
ある程度患者さんを集めて、経験値を積んで、かつ利益を出して
最新の医療機器や最新の情報を得るためのセミナー費、人件費なんかに再投資して
大きくしていくのがいいもんだという先入観が僕にはあるからです。
ある程度患者さんを集めて、という最初の段階で躓いてしまう。
出来ないことは、医師にとってはある意味楽ができます。
例えば、CTがあればそれを読む勉強、活かして外科をできる技術がないといけませんが
なきゃそれをしなくていいわけです。
経験値というのも実は一番大切なもんじゃないかと思うので
たくさん人が来なきゃ経験を積むことができないわけです。
1日10件しか来ない病院と1日50件の病院では1年間で12000症例の差が生まれます。
混んでる病院にいった方がいい理由はこれです。
ワクチン、フィラリア予防でも全然違うと思います。
下手したら命に関わります。
ただね、僕の思う良い医療とは患者さんの満足度なんだと思います。
実際にワイマラナーの飼い主さんは非常に満足してそうでしたので
間違ってるのは自分の先入観で
視野狭窄してるのは自分の方なのかもと思いました。
近隣の緑道や公園は夕方になると犬だらけだよという言葉のとおり
え?こんなにいるの?と思うくらいたくさんの犬がいて
珍しい種類の犬様のオンパレードでした。
こら乱立もするわと思い
そこらへんの動物病院を片っ端から調べていくと
こういうところで獣医さん何人も入るのかあと
(失礼な物言いでごめんなさいですが)
何だか惨めな気持ちになってきました。
そういうところはもう本当に「地域性」に集約されてしまうんでしょう。
世田谷や目黒もいいけど
清水もいいからおいでよ。
でも確かに獣医学生がくると「なんで静岡なの?」と聞いてしまう自分もいます。
清水ほどアイデンティティのある街はないと僕はよく言います。
普通にカッコいい街です。
大山にエスパルスあるし釣りできるからやろと揶揄されると
まあ確かにその毛もありますが
人情のあるいい街だと本当に思います。
清水に外から来た人でこれを否定する人はいないでしょう。
帰り際に自由が丘駅直結のラーメン屋でラーメンを食べていると
中学生の男の子四人が楽しそうにおしゃべりしていました。
三田キャンがいいよ、早稲田もよくね?
終始大学受験の話題でしたが
彼らは中学生です。(話が丸聞こえでした)
僕の中高時代同様、大学に行く理由は下品な理由でしたが
勉強の仕方なんかはそうだよねーと思う次第で
結局獣医師になる人材の出身が首都圏と関西都市圏に集中するのは
これもまた地域性なんでしょうか。
僕なんかトッピングの明太子をどのタイミングで溶かしていくかばかりを
熟考していました。
人間の能力には差がないと思ってます。
だからほぼ能力の差に見えるのは
考え方とかけた時間に由来しています。(僕の意見ですが)
動物病院の良し悪しもほぼそこを運営する側の考え方だと思います。
いいもんを提供してやろうと試行錯誤することは
絶対悪いもんじゃないと思いますし
それをこうやってブログに書き続けるのは
ある意味では初心を失わない枷になってくれてます。
あ、このブログ長いね。
特に書くことないとこうなっちゃいます。
話の膨張を止められない。
では。
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最近新しい患者さん多いので一応告知です。