直島 地中美術館 タレルの部屋 | 美術館旅のススメ

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主に今まで行ったことのある地方美術館・アートスポットの素敵なところを発信していきたいと思います。
ちょこっと周辺のおすすめポイントをご紹介することも…!?

平成最後の日から令和最初の日にまたがって、この記事を書いています。

まだ少しの記事ですが、直島によく行っていた頃のことをじんわり思い出します…ありがとう平成。。
 
令和の時代もたくさんいい旅をしたいなあと思います照れ
 
さて、最後の展示室【タレルの部屋】のご紹介です!
ジェームズ・タレルは”主として光と空間を題材とした作品を制作している現代美術家である。光を知覚する人間の作用に着目し、普段意識しない光の存在を改めて認識させようとするインスタレーションを多数制作している。”(*1)
ちょっと難しいですかね…
ジェームズ・タレルの作品を見ていると、認識の転換というか、見え方が変化する瞬間があります。

地中美術館には、ジェームズ・タレルの作品は3つ。
1つは「オープン・スカイ」という作品です。
 
この写真を見たことがある方もいらっしゃるでしょうか…少し小さいですが
(*2)
作品タイトルから予想がつく方もいらっしゃるかもしれません。
天井が開いていて、空を切り取っている作品です。
この”窓”の淵はうすーくなっているので”窓窓しくない”と言いますか
何の主張もすることなく、ただただ空を切り取っています。
 
じーっと眺めていると雲が流れて行ったり、鳥がさっと横切ったり、虫が入ってきたり(!)
時々ゲストの方に聞かれましたが、ガラスなどは入っておらず、当然雨も入ります。
(※雨天時は鑑賞できないことがあります)
 
冬は寒いです笑 風の音や稀に鳥の声もします。
 
それはやっぱり、デ・マリアの部屋のご紹介でも書いたように
「その場・その時にしかない鑑賞体験」です。
後日ご紹介しますが、実はこの作品と同型の作品が日本には他にあと2か所あります。
季節・時間帯のほか、場所の違いも感じることのできる作品かなあと思います。
 
私のおすすめは、角の席! ずーっと見上げていると首が疲れるのですが、角はちょっと楽に見上げられますよ^^
座面と背面に暖房が入っているので、冬でもじんわり鑑賞することができます。
 
もう一つ、この作品は完全予約制の「ナイト・プログラム」があります。
日没前後は空が段々と昼間の青い色を失い、グレートーンになる時間帯です。
「ナイト・プログラム」では、その日没前後の時間帯に鑑賞します。
展示室に設置されたLEDが、ゆーっくりと様々な色に変化しながら展示室を照らします。
それにともなって変化して見える空の色。
(*3)
極端に言いますと、赤や緑といったあり得ない色にまで見えて来たりもします。
自分の感覚のゆらぎというか 不思議さと言うか、改めて考えてしまう体験でした。
地中美術館にお越しの際はぜひ参加してみてくださいね。※島外に宿泊の方は船の時間にご注意ください。
「ナイト・プログラム」詳細はこちら
 
もう1つの作品はこちら。「オープン・フィールド」という作品です。(*4)
この作品のことは、あえてここでは詳しく書きません。
実際に足を運んでみて 体感していただければと思います(!)
もう、全部ですね。体感が一番です。ここに立たなければ感じることのできない鑑賞体験があります。
 
…最後がずいぶんと力業で締めましたが、今までにご紹介した3人の作家の展示室。
いかがでしたでしょうか。ちょっと見てみたくなりました…?
 
地中美術館は、昨年からオンラインでチケットを買うシステムに変わったようです。(こちら
旅行の計画が立てやすくなりますね^^ぜひぜひ、足を運んでみてください。 
読んでいただきありがとうございました!
 
*1:wikipedeiaより引用
*2~4:地中美術館HPより写真引用