【ドラマ10】『大奥 幕末編』の話 | 星野洋品店(仮名)

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『大奥 幕末編』 NHK総合 火曜10時

 

 
2021年『青天を衝け』の徳川慶喜が、
「どいつもこいつも馬鹿ばっかりで、やってられんわ!(意訳)」
とぶちまけたときは、
「いいぞ、慶喜さん。言ったれ、言ったれ!」
って感じでしたが、本作の徳川慶喜はまったく同じ場面なのに、
「おい、やっぱお前には人の心がないんやな……」
と思わされました。描き方によってこうも変わるんですねぇ。大東駿介の悪役ぶりが板につきすぎよ。好かんタコ! 『らんまん』の倉木さんはツンデレでかわいかったのに。
 
 
14代将軍・徳川家茂公が脚気衝心(かっけしょうしん)で亡くなりました。脚気は TBSドラマ『JIN−仁−』でも取り上げられましたが、ビタミンB1不足で起こる病気です。ビタミンB1は米ぬかに多く含まれるので、玄米や半搗き米を食べる農民はほぼ罹らない。
 
しかし、裕福な江戸の住民や武士たちは白米を食べて脚気に罹りがちで、脚気を「江戸わずらい」とも呼びました。脚気が悪化すると心不全が起こり(脚気衝心)、悶え苦しみながら死ぬことになります。
 
スイーツ女子会は微笑ましかったけど、家茂が甘いもの好きだったのがよくなかったんですよね。ビタミンB1は糖質の代謝に必要なので、甘いものばかり食べてると不足がちになります。
 
半搗き米に菜っ葉の味噌汁でも食べてればよかったんですが、徳川将軍家では毒殺を防ぐために食事の決まりごとが多かったのは、作中でも表現されていた通り。縁起がいいという理由で季節外れの鱚ばっかり食べさせられたりとかね。作中で豚肉などを家茂に食べさせていたものの、衝心の症状が出てからでは遅い……。
 
 
来週は早くも最終回。ぼくは原作を和宮が嫁いできた巻までしか読んでいません。すでに購入してあるので、ドラマを見届けてから読もうと思っています。