『どうする家康』第45回の話 | 星野洋品店(仮名)

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〈涼やかで様子のいい秀吉〉こと豊臣秀頼さんが本格登場。一説には相撲取りのような巨体だったともいいますが、関西弁で言うところの「いやぁ、シュッとしてはるわぁ」って感じの美男子でした。

 

しかし、弱々しくはない。舞楽を披露していましたが、衣装の一番上に着けていたのは裲襠(りょうとう)という一種の貫頭衣。駆けだすような激しい動作を含む〈走り舞〉を舞う時に着る陣羽織のようなものです。公家じゃなくて武家だよってアピールですかね。

 

厳島神社の蘭陵王

 

写真は厳島神社で舞われた蘭陵王(陵王、羅陵王ともいう)。北周軍に攻囲された洛陽城を救うべく、北斉の皇族・蘭陵王がわずか500騎を率いて斬りこむというお話。活躍しすぎた蘭陵王は皇帝に警戒されて粛清されちゃうんだけどね。

 

 

プリンス秀頼がこれほど凛々しく聡明に成長したのでは、熟柿が落ちるのを待つことなんてできません。戦国武将なんてものはヤクザと同じですから、拾った勝ちでは尊敬されない。タヌキをぶっ倒してこそ名が揚がるというものです。

 

世に云う〈方広寺鍾名事件〉は従来だと徳川方からの言いがかり説でしたが、茶々のほうからいくさを起こすために挑発したという説を採ったようです。たしかに「国家安康 君臣豊楽」なんて文言が、たまたま出てくるわけないわ。

 

でも、結局秀頼は出陣しないまま負けるんですよね? 2016年『真田丸』では、茶々の乳母・大蔵卿局が秀頼の出陣を阻止したって話でしたが、『どうする家康』は茶々がアグレッシブだからなぁ。三浦按針が持ってきた西洋式大砲にビビッて秀頼を引っこめたことにでもするんかな。この当時の大砲は命中率が悪くて、城攻めに有効な武器でもないんだけど。一発当たって侍女が一人死んだくらいで、あの茶々がビビるとは思えない……。