物語を書く。運命 | Suitably fine

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湊渡蓮です。歌手です。
活動は公開生放送、ニコ生、ツイッターが主です。
作曲を頑張ってます。
作曲は無理でした。
ドラマ出たり映画出たりライブやったりしてます。

2020年(予定)インディーズデビューします!!!

「夢の続きしようか」
そう彼は確かに言った。
あの日見た夢は共有していたのか?
それともこれもまだ夢なのか。
確かにあの時の彼だし感触や温かみもある。
実際に起きているんだろうと確信が持てた。
急に場面が変わったりもないし、夢ではないとわかった。

夢の続きとは…?
あの事?まさかね、と思っていた。
確か、あの夢は彼とデートして手を繋いでキスしたんだっけ。
見たこともない彼が好きになっていって、たまたま入ったカフェの中であの時の彼がいた。
偶然だとは思えない。
しかも彼の記憶があるんだから。
続き…!!初対面でもう?
顔を真っ赤にして想像を膨らましていると「エッチな奴だな」と笑われてしまった。
だって続きとか言うからじゃない!

「デートの続き」
なんだ、と肩を落としていると彼は笑った。

どうして夢のこと知っているの?
そう私は言った。
彼は首を傾げて「わかんない」と言った。
続けて「運命かもね」と目を見て言われ私は爆発しそうになった。
別に容姿はそこまで良くない私。
性格も歪んでいるし、彼氏なんてもう5年はいない。
クリスマスだって一人。
悲しいかな、ペットの犬と戯れるだけの簡単なイベント…。

今日は、クリスマス彼は私の手を引いてここ行こうあそこ行こうと引っ張ってくれた。
彼の容姿は私と似つかわないくらいすごく整った顔立ちをしていて背が高い。少し悪戯な所があるけれど完璧。
クリスマスなのに私に付き合ってくれて優しいと思っていた。
「何で不思議そうな顔してんの?」
と言われだって初対面だよ?と言い返した。
彼は夢であったじゃないかと笑っていたけれど実際会うのは初めて。
「ずっと付き合ってるみたいですごく心地がいいんだよ」
内心ドキドキ。目も合わせられない。
彼はメデューサ。私を石にしてしまう。
「俺達付き合ってるよね」
とか言っちゃう始末。
石になった私には届きません。
届いてるけど嘘でしょ?
と伝えるとまた笑われた。
「運命なんだよ記憶の共有ができるんだから」

まぁ、確かにそうだ。
こんな事あったことが無いもの。
「色々そのうちわかればいいんじゃない?」
大雑把!でも夢見た時から好きだったから心の中で小躍りはした。
全身使って踊ったよ。
「嬉しそうじゃん?俺夢見た時から好きだったけど」
5年ぶりです。好きとか愛だの恋だのは無縁でした。
ありがとう!と伝えるとまた笑われた。
あんたはどうなんだって。


もちろん断る理由ないよね。
運命なんだから。