物語を書く。要らない子。 | Suitably fine

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湊渡蓮です。歌手です。
活動は公開生放送、ニコ生、ツイッターが主です。
作曲を頑張ってます。
作曲は無理でした。
ドラマ出たり映画出たりライブやったりしてます。

2020年(予定)インディーズデビューします!!!

私はアパートの屋上でタバコをふかしていた。
真っ直ぐ空に向かって煙が上がっていく様を見て自分に酔っていた。
今日も頑張った。
私はコンビニの店員。夕方6時から夜の1時迄のバイト。
変なお客は普段から多いけど、深夜になるともっと多くなる。

お金を投げてきたり、トイレの中に何時間もいるお客。
深夜なのに子供連れ。
私は週6で働いている。
働いても働いても次の日はすぐにやって来る。
辞めたくても辞めさせてくれない。

「今日も疲れたねー」
ひとりごとも増える。帰ってきて屋上に来るのが日課になっていた。
タバコを2、3本吸うと何してるんだろうという気持ちになる。
疲れがどっと押し寄せてきて眠気がやってくる。

それから部屋に戻り、お風呂に入る。
湯船には1時間。スマホを持って長風呂だ。
別に特にすることもなく私は毎日この日課をこなしている。
他にやることもない家族は遠い地にいるし。
電話も来ない。フリーターだしね。
期待されてない子ってやつ。
姉のほうが優秀で、医者やってるし私はいない子って認識であっていると思う。

頑張った。頑張った。頑張った。頑張った。頑張った。頑張った。頑張った。頑張った。
でも見てくれなかった。
いつも比べられて要らない子と罵られ、私は毎日親から逃げるためにバイトをしていた。
資金が集まってから早かった。
親は私をいないものとしていたし、出るのは簡単だった。

そんなことを思っていると着信があった。

「母さんが危篤だ」と。
因果応報だろう。
そう切ってやった。
その後電源を切った。

次の日電源をつけて見ると留守電に大量メッセージ。
「育ててやったのに」「金が足りない」「姉ちゃんは医者をやめた」「お前なら金があるだろう」「親が危篤なんだ娘としての役割をー」

その日の内に電話をかけてもう知らないこと、電話番号を変えること、ざまあみろと言って切った。

私はずっと比べられていた。
要らない子と罵られた。
そんな要らない子に金をせびるような親は要らない。
もともといなかったと、私は少し体が軽くなった気がした。

おわり