全国放送のテレビを見ていると、創業から50年、60年位のお店を「老舗」と紹介しているが、京都でこんなことを言ったら、失笑されること請け合いである。


ちなみに日本で1番古い企業は、大阪にある神社仏閣専門の建築会社「金剛組」で、創業は1440年を超える。


※「金剛組」は大阪市天王寺区にある聖徳太子創建の四天王寺を建てた建築会社。


1000年越えとは言わないまでも、京都にも、例えば、今年は大河ドラマで注目を浴びている宇治市には、創業860年を超えるお茶屋さん「通圓」(つうえん)や、平等院参道に織田信長、豊臣秀吉、徳川家康にお茶を献上した上林三入本店三星園など、創業500年越えのお店も珍しくない。


※「通圓」は人形浄瑠璃や歌舞伎の演目でも有名な「仮名手本忠臣蔵」にも登場する。また狂言にも店名の演目がある。ちなみに、どちらのお店も本店しか存在しないはず(どこにも支店を出していない)である。


京都ではもともと老舗の数が多いこともあって、創業100年でようやく老舗の仲間入りである。


京都の感覚は、東京とはちょっと違うなと思う今日この頃である。