65歳を過ぎた。

高齢者で独身者の私。


会社の再雇用年齢も終わり、年金受給者になったが、会社を退職した翌週から平日、毎日アルバイトをしている。


日給8000円、実働5時間。

仕事的には、軽作業の部類だろう。

実働時間以外は自宅で過ごすこともす可能だ。


私の古くからの友人は何でまだ平日に働いているんだ?と訝しむ。


理由は簡単だ。


昼間、家でボーっと過ごすのが苦痛なのだ。


私の趣味は、外に出かけて写真を撮る事だが、だからといって毎日、遠近様々な場所に出掛けるほど裕福ではない。


加えて毎日遊んでいても飯も酒も美味くない。

趣味って何かの合間を縫ってやるから楽しい。

読書と同じだね。


だから日常の柱になる営みが必要だ。

従って毎日のアルバイトは、私にとって、

ちょっとだけ、お金になる究極の暇つぶしなのだ。


アルバイト仕事には予算達成や管理職的な面倒なことは一切なく、与えられた業務をきちんとやっていれば誰からも一切文句を言われない。

時間も決まっている。

通勤時間7分。

つまり近所で働いている。

そして残業ゼロ。


だから今のアルバイト業務に感謝している。


金銭的には、年金+アルバイト代でそこそこ幸せに暮らせる。

また、アルバイトが出来ない年齢になった後の人生設計は既にある程度の手を打ってある。 

いつか、病気になるだろうし、気力も衰える。

備えあれば憂いなし、だ。

もちろん、私にも幾つか課題があるが。


今は、毎日働いて、飯が美味くて、酒もちょっと嗜んで、読書も出来、時折、旅に出掛け写真を撮っていられる環境に感謝している。


別に金持ちではないし、理想的な悠々自適でもないが、結構幸福感はある。


2月の三連休も、銭湯に行き、近所の天麩羅屋に行き、私にしては珍しいが川崎のホールで開催されたクラシックのコンサートにも行った。


3月には水戸の偕楽園に行く予定だ。


小さな幸せは、意外と大きな幸せに感じる。