松任谷由実様のツアーが始まった。

50周年記念の全国ツアー「The journey」だ。

 

 

私は横浜のみなとみらいに出来た「ぴあアリーナMM」に出かけ、ツアー2日目を見た。

私の座席は、アリーナB6ブロック(南)、6列だった。

 

2日間が終わった翌日、リンク先のような話題が出ていた。

実際に行った身としては、だろうなあ・・という感じではある。

 

注釈席だからという見方はあるが、座席からの視界の情報が曖昧だったことでクレームが多かったようだ。そのため、埼玉公演では、ご本人が座席の視界に関して自己検証する動画まで出すハメになってしまった。(座席のこうした仔細まで主役が知ることは普通ないが、事が起きると全て主役に返ってくるからだ)

今後、注釈席に関しては、もう少し仔細な情報露出をしておかないと、評判に関わるので要注意だろう。

 

今後のツアー参加者のこともあり、余りネタ晴らし的なことはしたくないが、ステージ構造物としては、アリーナに1艘の巨大な船が鎮座している風景を想像してほしい。

なお、会場規模でこの船の置き方が変わるらしいが、ぴあアリーナでは四角いアリーナに対角線に船が置かれていた。

船の甲板に当たる部分の中央部に正方形のステージがはめ込まれていると想像してほしい。

 

私の座席からは船の船首から横側(舷側)の南部分が見えており、左手奥に船の後尾の一部が見える感じだ。

当然だが右手前方20mほどのところには船首とマストが迫っている。

ステージの高さは4m程度あり、従ってステージ中央やステージ反対側は全く見えない。

それでもアリーナB6ブロックは、PA席に向かっている方だったため、ある意味ではステージ正面扱いだったので、ユーミンも良く見えたし、本人の視覚的補足度は高かった。

 

しかし、多分、船の船首と船尾付近のアリーナ席と、ここに正対している上階観客の観客にはさぞかし見えにくかったろうと思う。

これは注釈席ではなく普通の席の話だ。

何故ならこの周辺は、ステージ上に船柱が何本も立っているため、常にステージを遮蔽する舞台構造物で視界が遮られるからだ。

 

船はある意味「楕円形」をしている。

また船首と船尾にはマストや関連構造物が設置されている。

つまり360度の位置で見ている観客からすれば、楕円形の両端は視界を遮られる構造物の向こうにステージがあるため不利な座席で、楕円形の長いアーチの部分の客にとっては構造物がないので見るのに有利となる。

 

前々回のタイムマシーンツアーでは、4本の巨大な柱がステージを均等に囲んでいたが、付属物はなかったので、視野を遮られるのは一部だったとは言えるが今回はちょっと違う。

 

実際に行った人間としては、まず四角いステージを囲むために楕円形を採用してしまったのは、ちょっと数学的な思考が足りなかったと感じる。

特に観客の視点を均等に維持し難いし、座席の設計も手間がかかり、加えて船首、船尾の構造物がそれを強調してしまうからだ。

 

この辺りはアーティストの思考回路や演出との兼ね合いになるが、ご自身を焚き付けるような様々なコンセプトと演出を優先されたのだろうと思うが、一部の観客にとってはフレンドリーではなかった点は反省点として残る。

これは楕円構造物をステージに採用したことが全ての原因で、それを何らかの形で避ける事が出来ていれば、結果も違ったと思う。

仮に素晴らしいステージであっても、見えにくい事だけでも演出効果を半減以下にしてしまう。

 

従って今回のツアーをご覧になる方にとって、座席の位置によっては満足度が違うかもしれない、という注釈が付いてしまう可能性はある。

私が見た席はそれなりに満足度はあったが、もう一度見るチャンスがあれば、上部階の座席で尚且つ船の舷側で見れたらいいかもしれない、と思っている。

 

アリーナクラスでは、多少の座席ガチャがあるのは致し方ないが、ミニマムにする工夫もあれば幸いだ。

 

なお、ライブは素晴らしい内容で、見た事が無い人であれば、一度ご覧になることをお勧め致します。

日本であんな凄いライブが出来るのはユーミンさんだけですから。