立憲民主党の小西洋之参院議員が入手した総務省の内部文書をめぐり、3月3日の参院予算委員会が紛糾した。当時総務相だった高市経済安保担当相は冒頭のように強い言葉で完全否定だ。ケンカ上等答弁の根拠に迫る。
内部文書:計78ページ分のリンクは以下。
さて、疑問が1つある。
そもそも立憲民主党の小西洋之参院議員は、この問題が重要と考えているのなら、何故参議院予算委員会でなく衆議院予算委員会でやらなかったのだろうか?
実はこの問題には「総務省内の旧自治省と旧郵政省の内部バトル」と「この春の2つの地方選挙」が絡んでいるようだ。
1つは大分県。
大分知事選に立候補すると言われている「あだちきよし氏」は参議院議員。
「あだちきよし氏」は議員を辞めて大分知事選に出る公算だ。
その補選が4月に迫っているが、3月2日から自民党県連が補選の公募を始めた。
まさにその日、小西洋之参院議員は参議院予算委員会で質問をしている。
補選の候補として有力なのは磯崎元首相補佐官で、彼は元総務省自治省系の官僚で電波行政(つまり電波行政改革推進➡電波オークション)に熱心な人間だと言われている。
従って磯崎元首相補佐官の立候補を阻止したい総務省官僚が数多くいる。
電波のオークション制度の推進派の人間が国会議員になるのは官僚としては絶対に許せないという事だろう。
潰す方法は行政スキャンダルという訳だ。
そして奈良知事選。
高市氏は県連会長。県連は平木氏を推しているが、現職の荒木氏5選を目指すという分裂状態。
漁夫の利で維新が優位という構造が見える。
つまり今回の立憲民主党の小西洋之参院議員の質問に使っていた内部文書は、総務省の旧郵政省出身者側からのリークと読める。
ちなみに小西洋之参院議員は元総務省官僚だ。
つまり、小西洋之参院議員の動きは、総務省の旧郵政省官僚が、小西議員に内部文章をリークし、旧自治省官僚の磯崎元首相補佐官と奈良知事選に関わる高市氏の両方を貶めるために行われていると見るのが自然と云えそうだ。
この件については、高橋洋一氏の解説が一番腑に落ちる。