世の中を騒がしている外食チェーンでの社会を愚弄した行為。
それ程昔ではない時代、「バイトテロ」「バカッター」という言葉が世間を賑したが覚えているだろうか?
バイトをしていた若者が、勤務先のコンビニや飲食店のバックヤードの商品を棄損する行為をしたアレだ。2013年頃のことだ。
この時も世間では相当な情報が流れ、その後そうした行為は収まった。
10年という時間は世代交代をもたらす。
どの時代にも幼稚で、単純快楽嗜好者、自己顕示欲の強い人たちはいる。
また10年前にはTikTokはなく、SNSの進化の背景は見逃せない。
こうした条件の変化と幼稚な連中の存在が今回のような事件の背景があるだろう。
スシローでペロペロ動画を撮影してアップし、その後両親と謝罪に追い込まれた岐阜の高校生に対して、””子供のやったことだから皿洗いでもさせて大目に見てやれ”という意見もあったが、私は反対だ。
幼稚な単純快楽嗜好者は、自己の利益には人一倍敏感なので、犯罪への対価が低ければラッキーだったと思うだけだ。本来的な意味での反省など見込めない。
今回のスシローの件でも株価が下がり、客への信頼、経営への影響、単純快楽嗜好者への対応によるコスト増等、当事者や社会に相当な負荷がかかっている。
こうした負荷をかけた張本人は、単純快楽嗜好者たちなのだ。
単純快楽嗜好者たちにはこの負荷に見合う責任を負ってもらわなければバランスしないだろう。
法的対応は、場合によっては一生を支配するほどの負荷になるかもしれないが、単純快楽嗜好者たちへのアナウンスメント効果までを考えれば、こういうバカなことをすると一生を台無しにするという恐怖を与えなければ止める動機を持たせられないと思う。
私を含め、多くの人たちはこの事件後、外食店に行った際、自分が食べるもの、サービスされているトッピングに触れる際、単純快楽嗜好者たちの行為が頭に過るだろう。
実に迷惑じゃないか。
性善説で成り立っている空間が1つの性悪説に支配されると、その1つの性悪説を退治するためだけにこれまで掛からなかった様々なコストがかかる。
こうしたコストの責任は単純快楽嗜好者に帰するべきという意味で、それに見合うコストを彼らに支払ってもらうのは、当然だろう。