事の発端は、ひろゆき氏の以下のツイートだった。

 

 

良くも悪くも影響力のある人物の発信というものは恐ろしいものだと感じた。

そういう意味で、ひろゆきさんは怖いものなしのように見える。

 

今回の彼の沖縄基地反対現場に関する発信は、ある意味で沖縄基地反対勢力の欺瞞を暴いた点で評価すべき行動だと思っているが、同時に彼の身柄の心配もしている。

 

実は、個人的に、彼の日頃の発信にはそれほど共感はない。

発言の中身によっては、知識不足で根本的に誤った発信も少なくないからだ。

 

ただ、是々非々の私としては、このツイートと発信に対しては賛同をしている。

 

確かに今回の彼のツイートは、ある意味で斜に掛かった目線だと思うし実に皮肉っぽい。

それでも「座り込み」という言葉の定義を軸にして、あの場所で活動している連中の活動の欺瞞を暴いた点と、それを日本全国に広め、意識させた点では、効果的だったと言えるだろう。

実際、大手メディアでは、ここで起きている事の多くを全く伝えない。

 

反対派の連中が「座り込み」という語句の定義に関して様々な形で反論をしていたが、それに対して、ひろゆき氏が「バス停で座って待っている人も座り込みですか?」という反論は、さすがに笑ったが、彼らしい突っ込みではある。

しかし彼の主張の核は、座り込みの定義にはないことを理解しておく必要がある。

 

 

 

 

 

沖縄県知事の玉城デニー氏は、反対派を擁護していたが、彼は反対派たちが座り込みをしている建造物や場所が違法占拠であることを知っているはずで、法治国家の知事の発言としては明らかにあり得ない。

 

基地反対派の連中の正体が世間的に明るみになった事件が2017年に起こっている。

なんと、現地に赴いた国会議員を含む人たちが反対派の連中から暴力行為を受けたからだ。

その後、被害者の自民党議員による国会質問が行われた。

警察庁上層部の回答趣旨は以下。

 

警察庁の松本光弘警備局長から3月9日の同委員会で「過去2年間で逮捕者は32件41人」という答弁を聞いていたが、その後、3件3人が逮捕されたことが明らかにされた。

「松本局長の答弁で、逮捕者44人のうち、11人が沖縄県外の居住者で、4人が韓国籍であることが判明した。この割合は3人に1人だ」

 3月9日の同委員会では、松本局長が「沖縄基地反対運動を行っている者の一部には、極左暴力集団も確認されている」と証言している。

 

 

こうした情報は特に日本全国の耳鼻を集める事は少ないのだが、ひろゆき氏の功績は、これらに対してゲリラ的な手法とは言え、火をつけ、SNSで拡散させ、議論の場に置いたことだろう。

相手が反論すればするほど驚くような論証を展開し、さらにSNSで拡散するのはひろゆき氏の計算内だろう。

高齢化している基地反対派にはとても対抗出来ないやり方だ。

 

既に様々なSNS上で基地反対派の違法行為や理不尽な行動が動画等でもアップされ、百聞は一見如かずの通りである。

 

辺野古基地建設に関して沖縄の民意が割れていることは承知している。

しかし新基地建設が遅れれば、普天間飛行場の危険性除去は保留されてしまう。

反対派は、沖縄から米軍基地の完全撤去を主張しているようだが、普通の神経をしている人なら、これが無理筋であることは理解出来る。

 

第二次世界大戦時の沖縄の悲劇は80年近い時間を経ても生々しい。

しかしその苦い経験があるからこそ日米同盟がある。

沖縄米軍基地撤去派は、中国政権の意に沿う連中と思われても仕方ないほど親中国的思考だが、特に60年代から70年代にマルクス・エンゲルスのような人生を無駄にするような本を読んで洗脳された人たちの残党なのだろう。

(ちなみにマルクスの唱える労働価値説は、根本的に誤っているため、それ故にマルクスの唱える資本論は成立しない)

 

かつて共産主義国家は世界中に100近くあったが、現代では5か国程度だ。

消えた共産主義国家の中にはソ連邦も含まれる。

この数字を見ただけで、共産主義が社会実験に失敗したことは明らかだ。

5%以下の確率しかないイデオロギーに自分たちの大切な人生を託せないだろう。

 

民主主義(本当は民主制度)や資本主義にも問題、課題はある。

しかし共産主義と違って、課題修正や問題解決を図る事によるアップデートを計りやすいという利点がある。

時間もかかり、必ずしも正しいと思われる道を歩まない時もあるが、それらも必ずアップデートされる仕組みが備わっている。

 

沖縄独立を伺う勢力もあると聞くが、それは即ち中国に取り込まれる事を意図しているのと同じだ。

 

ロシアの起こしたウクラウナとの戦争を見ていれば、台湾と目の鼻の先にある沖縄県民の心の奥底に流れる不安は、日本国民も同様なのだ。

 

それに対抗する一部の過激な反対派の悪意ある行動を炙り出したひろゆき氏、ある意味、腹立たしいほどの天才と言っていい。

 

なお、このブログに引用している沖縄タイムスの記者との議論の動画での

ひろゆき氏の発言に関しては一部異論がある。

 

確かに沖縄県の基地負担が日本の他県と異なって過剰なのは事実だ。

実際、長野県や山梨県、群馬県には1つもない。

理由は簡単で、そこに基地があっても防衛戦略上、全く意味がないからだ。

従ってひろゆき氏が言う、自分の件で基地を引き受けます、代わりに交付金を下さいという県があれば立候補すればいい、という訳には行かないのだ。

 

沖縄県の方々には大きな負担をかけている現実に対して、一国民としては申し訳ないと思っているという前提ではあるが、地政学的に沖縄に基地が偏ることはある程度致し方ないと考えるしかない。

日本全体と周辺国の状況を俯瞰すると、どうしてもそうなってしまう。

 

これを納得してくれというは、現地の方々にとって実に重いし、簡単に移住も出来ない現実を考えれば、理不尽だと理解しているが、現実的にはその解しかない。

 

基地が無くなれば攻めてくるはずがない、と言う理屈は、ロシア・ウクラウナ戦争を見れば通用しないことが判明している。基地を無くしたい人は、沖縄が中国になって良いと言っているに等しいが、沖縄県民の多くはそれを選択することで良いのですか?

 

実際、基地は迷惑施設だ。これは原発も同様、廃棄施設も同様だ。

心的問題を置いておけば、それらを解決する方法は、最終的には地方交付金でしか補えない。

しかし金で片付けられるのは間尺に合わない、辺りの複雑さは時間をかけて解いてゆくしかなかろう。

 

鳩山由紀夫政権が「最低でも県外」などという、非現実的で解決案のないスローガンをぶち上げ、それに沖縄世論も乗ってしまったことで、それ以前に何十年もかけてきた議論や信頼の積み重ねが崩壊してしまった。

 

鳩山氏は、その責任を取らず、未だに言いたい放題である。

こういうのを無責任という。

 

日本国家の安全保障に責任を持つ立場の人間であれば、沖縄県の不利益を理解しながらも、基地問題に向き合ういかない。

 

それが責任ある政治家の行動だろう。

 

しばらくこの辺りは注視してゆくつもりだ。