令和4年9月2日(金曜日)定例記者で、富山県知事 新田八郎氏(自民党員)がちゅーりっぷテレビの記者からの質疑応答に答えたが、正論の正解を発していた。

 

マスコミ側は、とにかく旧統一教会を悪とし、全滅するまで叩くという姿勢なのだ。

いつも同じなのだが、マスコミは正義で、旧統一教会は悪の権化を演じたいのだ。

 

断っておくが、私は、旧統一教会はカルト教団で、超迷惑組織で、存在して欲しくない。

霊感商法なんて詐欺行為と言っていい。

 

しかし、憲法上、個々人には思想、信条、宗教の自由があり、宗教法人として認可まで受けている事も現実だ。

ここが問題をややこしくしている部分である。

 

しかしマスコミは、2つの重要な視点を整理せず、まぜこぜにして感情的に報道している。

 

主体問題と行為問題を区別していないのだ。

 

主体問題とは端的には「信者」たちだ。

行為問題とは、犯罪行為やコンプライアンス上の違反行為だ。

 

旧統一教会の問題を扱う際、本来やるべき事は、行為問題への対処、つまり、犯罪行為、コンプライアンス上の違反への法的処理だ。

 

信者たちは、憲法上保障されている権利があり、それを誰であっても犯せない。

従って行為問題を法的に処理する中で、信者に覚醒してもらう以外ない。

 

先日、自民党の岸田首相が、今後、旧統一教会とは絶縁すると宣言し、茂木幹事長は、関係を断てないものは自民党に居る事が出来ないと発信した。

 

冷静に考えて、これは魔女狩りだろう。

仮に自民党員や自民党議員に旧統一教会の信者がいたら、それを理由に党籍はく奪、議員離党にするのか?

会社の中に信者がいたら、それを理由に解雇出来るのか?

 

議員たちは、今後、自分の支持者に一々思想信条を聴いてからでないと応援出来ないのか?

マスコミの連中の中に、旧統一教会の信者がいたら、それだけの理由で、その人間を解雇や配置転換するのか?

 

これ、明らかな憲法違反だし、政府、法人等による宗教弾圧じゃないですか?

 

先ほども書いたが、旧統一教会の問題は、多額の寄付、霊感商法などの行為問題なのであり、主体問題ではない。

行為問題は、現行法で対応できる範囲は対応し、不十分なら、立法措置で対応出来る。

 

こうした部分を富山県知事 新田八郎氏が、ちゅーりっぷテレビの記者からの質疑応答で明快に回答した。(2022年9月2日定例会見)

 

以下記載のテキストは、その会見からの抜粋だが、富山県知事室が映像アップしているので、ご興味があればご覧になって欲しい。

 

ちゅーりっぷテレビの頭の固い記者は、知事が旧統一教会との関係を断絶すると言わない事を非難しているが、新田知事が言っているのは、1点のみで、行為問題には対処する、だけなのだが、記者にはそれが理解出来ないのが良く判る。

報道取材している連中のレベルというのは、この程度なのだと分かる、貴重な映像だ。

 

 

以下、知事の会見のテキスト起こし。(一部抜粋)

 

記者:自民党総裁が旧統一教会との関係を完全に断つと表明しているが、立場に変更はないのか?

 

知事:旧統一教会であるかないかに関わらず、コンプライアンス上問題のある組織との付き合いはしない、なお、過去、県の不勉強で関連団体との付き合いがあった点は謝罪をする、と回答している。

 

記者:消費者庁や法務省での調査が開始されているが、知事の対応が一歩引いているように見えるがどう考えているのか?

 

知事:憲法には政教分離の原則があり、(政治家は)特定宗教への支持表明が出来ません。
一方、圧迫、干渉、禁止も出来ません。

従って、ちゅーりっぷテレビさんが言う、強い表現で(断絶)宣言をすべきという事は、宗教への圧迫だと考えている。

従って(知事の立場としては)コンプライアンス上問題のある組織との付き合いはしないと言い続けている。

(註:つまり行為問題として捉えているという事)

 

記者:社会問題が顕在化している団体との付き合い方を明言しない事に対して、疑念、不安が生じ、それが問題であると同時に、他の県知事、党総裁が関係を断つと明言している中、そう言わない新田知事への疑念が生じるのではないのか?

 

知事:関係を断つという言い方は、圧迫になると思っています。従って私は知事の立場としては(この言葉を)使えません。
信者の方にしても県民です。
従って全ての県民との公平性を担保する意味で、そうした言い方は出来ません。
(註:つまり主体問題には触れられないと言っている)
 

同時に、商法的、手法的にコンプライアンス上、問題がある団体なので、今後、お付き合いをしません、選挙応援も受けません、とお約束致します。

これまで、(旧統一教会や関連団体から)選挙応援を受けた事は事実ですし、ピースロードの後援名義使用の承認をしていたことも事実で反省をしております。

 

記者:岸田総理や他の知事が関係を断つというのは、(国民、県民、市民の)切り捨てになるという事ですか?

 

知事:他の方々(どう考えているのか)はともかく、私はそう考えているという事です。

県知事の権限は大きいので、言葉使いには慎重になるという事です。

 

記者:弊社の報道に偏り、印象操作があると言われているのですが、撤回してください。

 

知事:ちゅーりっぷテレビさんも取材に自信があるようですし、当事者同士なので水かけ論になる訳ですから、御社の番組審議会で対応、評価をしてもらうのが良いと思います。

 

★政治家として、満点に近い回答だろう。これ以上の事が言えるはずもない。

本来、マスコミはこの視点で報道すべきなのだ。

マスコミは、旧統一教会の被害者の代弁者のような役割で、正義を振りかざしているが、そんな単純な問題ではない。

普段から憲法を守れ!とか言っている左翼の連中やマスコミのご都合主義が現れた良い事例だろう。

 

 

旧統一教会に関係する会見の詳細は、以下の動画の21分12秒辺りからをご覧ください。