タイのドラマの買い付け価格が遂に1億円を超えていると言う情報を聞いた。
私が初めて当時の部下と共にタイのドラマを買い付けて日本の放送に載せたのは、2015年くらいだったろうか?
確かスチワーデス物語みたいな内容だった。差し障りがあるので購入価格は書けないが、日本の代理店から購入し、一話当たりの金額もそんなに高いものではなかった。
その後、2016年から17年にかけて、ボーイズラブと呼ばれる分野のタイドラマを扱うようになった。
タイはご存知のようにボーイズラブが日本に比べてかなり認知されている国柄でもあり、そういった素材を扱ったドラマが数多く存在していたからだ。
ボーイズラブに詳しい部下が作品を目利きし、数作品を購入することを決定した。
1ドラマあたりの購入価格も、当時としてはそれなりに支払ったのであるが、今にして思えばほとんど大したことがない金額に思える。
当時こうしたドラマを見たいと言う日本人のファンは数少なく、いわゆる腐女子マーケットに向けての作戦であったが、日本の腐女子は、日本人のボーイズラブで2次元以外には興味がないと言う情報もありビジネス的には苦戦した。
残念ながら早過ぎたのだ。
しかしその後、段々と風向きが変化して来たようだ。
写真の作品は、日本のファンの間では話題のタイのボーイズラブの人気ドラマ作品だ。
私も詳しいことは知らないが、配信等でかなり人気の作品だと噂を聞いている。
多分、日本で初めてに近い程のタイドラマの話題作と言っていいだろう。
断っておくが、この作品の購入価格が1億円であると言う話ではない。
あくまでも昨今のタイのドラマコンテンツの取引において、遂に一作品当たり1億円台の交渉が行われていると言う話しである。
コロナの巣篭もり需要の影響は、インナー向けの産業には追い風だったらしく、特に配信分野のビジネスは、どの配信プラットフォームも加入者や利用者を伸ばしビジネスを順調に伸ばしているようだ。
こうした背景もあって、4、5年前には全く見向きもされていなかったタイのボーイズラブのドラマも日本のある層に定着し始めて、結果的にその価値を大きく高めたようである。
また同様に、中国のコンテンツも日本国内で需要が伸びており、今後は、テンセントなども日本に進出してくると言う噂を耳にしているし、日本側の配信メーカーによる調達の囲い込みも始まっているようだ。
この辺の動きは20年前から始まった韓流ブームの流れとほとんど同じように思える。
今後のコンテンツビジネスの動きに目が離せない。
特に日本のドラマコンテンツは、ユーザレベルでは、アジアのコンテンツと比較されるような存在になっている。
しかしアジアの国々のクリエイティブの成長に比べて日本はいまひとつである。
日本のドラマ、頑張れ❗️