クラウドクレジットを使った投資を始めてから約2年が過ぎた。クラウドクレジットは、新興市場に対する債権商品を販売して、一般投資家から投資を募っている会社だ。

 
2020年はコロナ発生が、あり3月に株価が大下落し、世界中が需要不足に陥り経済の先行きに暗雲が立ち込めた。
 
コロナ発生時、クラウドクレジットへの投資残高が1000万円を超えていたため、果たして投資した金が無事に償還されて返ってくるのか? 相当な不安に苛まれた。
 
2021年1月、まだ180万円程度の投資残高があるが、過去の22件の投資分は幸いにも殆ど回収出来た。
 
一年間で見れば、約50万円強の利益が出て、一部の案件による損失を加味しても40万円弱の利益が確定して終わった。
損失案件は2件で、最大のマイナスは、1件で3万円近いものがあった。
従って結果としては悪くはなかった。
 
上記投資は全て2018年後半から2019年にかけて投資を決定したもので、それらのリターン利率は、最低が1.97%、最高が10%で、平均は約5.4%程度だった。(なおリターン利率は、源泉徴収後の口座振り込み額)
 
18件の投資案件で、原価割れした案件は2件。
2件とも為替差損の影響だった。なお、16件は利益が出た。
 
但し、4案件の債権である「マイクロローン事業者ファンド」は、精算が一年近く延期されることになっており、まだまだ予断を許さない
 
クラウドクレジットの場合、私の投資案件に関してだけについて言えば、損失が出る理由は、全て為替差損である。
つまり債権は100%回収されているが、購入時と精算時の為替差損が原因なのだ。
 
クラウドクレジットは、新興国向けの債券投資商品が多いため、為替による差損が出るリスクがあり、投資をする際にこの点だけが非常に懸念される注意点だ。
 
為替に対して体力のない国の通貨での投資を行うと精算時に為替差損によるマイナスで原価割れすることがかなり多い。
 
例えば前述の様に、債権自体は回収されているのにも関わらず、金銭のやりとりをする間の為替損益がマイナスに出やすく、精算時に投資が原価割れすることがあるのだ。
 
これを避けるためには、投資案件のポートフォリオを上手く組むしか無い。
 
結果的に見れば、今回の私の投資は成功したが、まだ未回収債権が残っており、やや緊張感が漂う。
 
現在、新規の債券投資は全て保留にしてあり、今後クラウドクレジットを使った投資を再開するかについては、情勢を見て判断することにしている。
また、最近のクラウドクレジットの債券商品は、為替にヘッジをかけた案件がなくなっており、この点も懸念している。
ルーブルやペソ、モンゴルトゥグルグなどの通貨で運用する案件には、どうしてもリスクの高さを感じてしまう。
また様々な商品ポートフォリオを組んだものもあるのだが、まだこれらの安全性が見極められない。
 
2021年以降、コロナの影響による世界中の金融緩和が続く中で、日本国政府も一定程度の金融緩和を実施しているのは確かだ。
だが、今後世界と比べると金融緩和に若干歯止めがかかるのではないかと懸念しており、それが円高圧力が強くなると懸念している。
いわゆる、刷り負けの懸念だ。
 
今後、財務省は、財政規律を盾に、日銀の国債引き受けによる金融緩和に歯止めをしようとするだろうし、増税の懸念もある。
 
実際問題として、日銀の国債引き受けによる金融緩和は、財政に一切の負担をかけない。
このような金融緩和における最大のペナルティーはインフレ悪化だけである。
インフレのコントロール範囲内であれば同様の金融緩和は可能だ。
 
今後は日本の金融緩和と世界の金融緩和を両睨みをしながらの投資となる。
 
ご参考になれば。