(前回記事)
心の履歴(151-1)
偶に会う人との会話のリスク
2009/06/20 著
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12747313601.html
(今回記事)
心の履歴(151-2)
チャンス到来を知らず
2009/06/20著
余談ですが、その頃、子会社の役員が面白いものがあると言うことで、山村部長とその役員との3人で横浜の喫茶店にテーブルのテレビゲーム機を見に行きました。
初期のテニスゲーム機で米国から輸入したもの。
この時は、日本には未だ横浜に数台あるのみだそうです。
子会社の役員は、これを我社で製造しないかとの提案でしたので試技してから早速分解。大きな基盤が数枚縦に並んでいました。
この基盤に付いているチップは当時の日本には無い。
原案では当初は米国から基盤を輸入し、他の箇所は自社で製造。それで時間稼ぎをしてから、以後全部自社で造るというものでした。
一週間後、この案に対して、アーケードゲーム業界の大手が諸手を上げたとのこと。そこでロット毎の製造原価計算をし、ゲーム業界への納入価格を検討。
処が、ゲーム機業界は暴力団組織とのつながりが深い。
社内では、この業界への参入に反対の声が沸きあがりました。参入すれば、公官庁ルートを失う恐れがあると。
社内調整でもたもたしているうちに、それならとアーケードゲーム機メーカーが自社生産の動き。
電子技術が刻々と進化している情報がその都度入りますから、社内でこんな状況では時期を失する。参入は断念。
その後、この業界に一時的ですか急遽参入したのは、それから四年後のインベーダー全盛期。
取引先数社がどうしてもとインベーダーゲーム機を要望しましたので生産開始。
基盤の生産ラインだけはパーツが揃わず自社で組めない。基盤は日立製作所に依頼。
組み立て等は自社で行い、短期間に限定数千台だけを作り即時完売。製品が工場から上がってくる朝は、開門前から国道では大型トラックが術つなぎで並んでいたとか。
やはり、やがてはブームが去り、大量の在庫を抱えたメーカーや販社が1台を喫茶店用テーブル価格以下で販売。
我が社は早めに足を抜いていましたから怪我なしでした。
でも任天堂のように、テーブルゲームで儲かった利益で、電子技術学部の新卒を大量に採用し、家庭ゲーム器「マリオブラザーズ」に発展させたのですが、そういうことなどは思いもしませんでした。
つづく
心の履歴30代①入社編:目次
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12736672224.html
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