(前回記事)
心の履歴(122-1) 
ライバル社が私を援護
2009/02/21 著

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12741062722.html

(今回記事)
心の履歴(122-2) 
詐欺師のやり方見聞記

2009/02/21 著

再度、ライバルメーカーのF冷気本社藤村課長から電話がきました。藤村課長の静岡での取引先が東京に新会社を創って進出。私にとっては面白い取引先だから紹介してくれるのだそうです。

藤村課長の部下石田社員(仮称)と渋谷の事務所を初回訪問。
訪問先会社名「東静物産(株)」(仮称)、
綾部社長(仮称 45歳)

以後、綾部社長には私単独で訪問。
或る日、綾部社長が面白い現場を見せてあげると言うので、11時に築地(?)の倉庫に一緒に行きました。

その倉庫には、五千ケース(?)のポッカ缶コーヒーがうず高く積まれていました。東静物産(株)が倉庫に預けたものです。

そこに二人連れのお客さんがやって来ました。

当初、電話での取引条件は、五千ケースの倉庫証券を現金1,200万円での販売なのです。

処が、先方が現金の用立てが半分の600万円しか間に合わず、残金600万円を小切手にして欲しいとの事です。

銀行への電話で先方の当座預金に600万円の残高があることを確認。さて、これで取引は終わるのか? いやにあっさりしたものと思いました。

綾部社長は、急ぐ先方をはぐらかして彼等を寿司屋に連れ込みました。そしてあれやこれやと話しながら時間を引き延ばしました。

途中、綾部社長は渋谷の事務所に電話をして、再度先方の当座預金の残高を調べさせました。
処が有る筈の600万円の当座残高は消えているとの連絡。

我らは上握りをたんと食べてから綾部社長は彼らに言いました。
「黙ってここの寿司代を払って帰りなさい。取引は中止。」

彼等は高い寿司代を払い、逃げるように去って行きました。
綾部社長「きゃつ等は、詐欺師だよ」
この事があってから人の見方が変わりました。

つづく

心の履歴(123) 
当時の私の東京の夜
2009/02/23 著

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12741216734.html



心の履歴30代①入社編:目次
2022-04-08

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12736672224.html