(前回記事)

心の履歴(130)
借家五軒原資はカップヌードルか
2009/03/06著

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12743124441.html
 

(今回記事)

心の履歴(131)

赤坂での色仕掛け取引何のその
2009/03/07 著(2021/11/26)

1977年(32才)頃の話です。

異業種の会合に出席したときです。
富士電機冷機の石田主任(仮称)が東京で新しく事務所を立ち上げた会社があるから是非会ってとの要望がありました。

場所は赤坂マンション五階。
訪問しましたら、背の高い女性が受付。
奥の窓をバックにした机に座る姿はちょっとひ弱そうな37歳前後の男が責任者。
北関東の資産家がバックとの事です。

応接セットに座り、初回面談に入りました。
早速商談開始。
でも価格差が大きく、全く折り合いません。

途中、妹と称する女性が加わりました。
背は162cm前後、年齢は35歳前後。
東京のキャリアウーマンの中でも超一流という感じです。

知性と教養と決断力に富む整った顔。

知的な笑顔。

ショートパーマ。

私のタイプ。
そして思わず魅力的な大きな黒い瞳に見入りました。


実はここの事務所はこの妹の事務所。
上京後の兄に、一時的に机と椅子を貸しているとのことです。

妹「私の本業は、女性を養成してコンテストで優勝させることです。○○さぁ~ん、コーヒー持ってきてさし上げて」

昨年のミス・ワールド日本代表が、コーヒーをテーブルに置きました。ハイレグ姿で。

妹「皆さん、集まって!」
全員ハイレグのレオタード姿の女性5人が隣室から出てきました。

 


(画像)2012ミス・インターナショナル日本予選会より
 

皆、大きな女性。
170cm前後(今でしたら普通の背)。
見事な脚線。
カモシカの勢揃い。

一人ずつ紹介を受けました。各人毎の受賞写真が掲載されているグラビア週刊誌数冊を開きながら。

妹「この人は、一昨年の準ミス。こちらはミス京都」
(その他の女性のミスの名前は忘れました)

そして長椅子の私の両側に二人のミスが座りました。
ハイレグ・レオタードで。


私は動物園のピューマの檻の中にいるような。
両側から私の腰にぴったり。
鋼鉄の塊に挟まれた感触。

私「すまんが君たちは立って私から離れてくれ!心臓に悪い!」
ついでに私もテーブルの横に立った二人のハイレグ女性の間に立ち、背比べをしました。

肩の位置はほぼ同じ。
頭が小さい。
顔は卵形で作りはおおざっぱ。
粗い肌。
毛穴が見える。
鼻息が聞こえそう。

横にぴたっとくっついたら女性の腰が私の腰の上にある。
脚の長さを比べるべく、手を私の股座(またぐら)から彼女の股座に横に移動させると、私の股より数センチ上に股が。

ごもっとも。いかにハイヒールを履いていると言えども、私の足の短さを今更ながら感じた一瞬。

女性の腰に手を回し、ぐっと抱き寄せ、腰の皮膚をちょっとつまもうとしてもつまめない。

腕の皮膚もパチンとはじかれつまめない。
残っているのは筋肉だけか?

私「君たちは男か? それとも女子プロレスラーか?」
皆、クスクス。



二度目の交渉では、田舎の資産家のスポンサーが挨拶に来てから消えました。交渉相手は兄と妹のタッグ。

三度目の交渉は妹のみ。
頼りない兄は外されたのかも。
詰めて来ました。

彼女、応接テーブルに身を乗り出し、あごを引き多少上目使い。
短い言葉を発する都度、せり出してくる。

彼女の勝負スタイルでした。
歴戦を勝ち抜いたスタイル。
今までこれで何度も交渉に成功してきたのでしょう。

この女性、仕事が出来る! 

私は、B4の書類を両手で持ち上げ横に広げました。
彼女の目と私の目の中間の位置に。
つまり、お互い、相手の顔を見えなくしたのです。

私「あなたの瞳を見ていると、私の心は乱れて判断能力を失う。すまんが、このままの状態にしていますから要点を話して下さい」

一瞬静寂。

彼女のそれまでの緊張がだんだんほぐれていく。
それが、紙越しに分かる。

彼女、穏やかな声で言いました。
「分かりました。そちらの条件で契約しますわ」

☆☆☆

指定倉庫に商品を納入した日の午後六時、指定された時間に赤坂の事務所を訪問。

待っていたのは例の兄とやり手の妹。
彼等は現金470万円をテーブルに置きました。

私「次回からは、銀行小切手にして下さい。数えるのが大変!」
注)銀行小切手 銀行にお金を渡したら、渡した額面を銀行名で発行してくれる小切手。

領収書を発行し、回収作業を終わった時、兄が言いました。
「水無瀬さん、これからちょっと飲みに行きましょう」


私「堪忍して下さい。銀行小切手ならいいですが、現金をカバンの中に入れたまゝでしたら落ち着いて酒等は飲めませんよ」

次回からの取引での回収は、銀行小切手になりました。

★★★

それから数年後、喫茶店に置いてある週刊誌をペラペラめくっていたら驚く記事に出会いました。

この赤坂の妹の美人養成所(プロダクション)は、日本政府(外務省?)に要請され、外国の要人を歓待するパーテーに何らかの賞をとった美女を派遣するんです。

そして外国の要人相手にベッドで添い寝の御伽(おとぎ)をするんです。恐らく政府筋の要請で作ったおとぎ(御伽)組織でしょう。

 

つづく

心の履歴(132)
関東人と関西人の違い
2009/03/09 

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12743625619.html
 

 

 

心の履歴30代①入社編:目次
2022-04-08

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12736672224.html