(前回記事)
心の履歴(237)
札幌すすきのの夜の素晴らしさ
2021-11-22(2010/03/05 著)
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12711480200.html
(今回記事)
心の履歴(238)
我らは舞台に立った演技者
益々美しく見える掃き溜めの鶴
2010/03/07
砂子事務員の美しさに心躍るもつれない素振り。
すすきのの夜で会うは素敵なお嬢さんばかり。
頭の中は彼女達の潤んだ瞳で一杯になる。
あ~、私はこれからどうなる?
家族を早く札幌に呼ばなくては。
☆
降るのはパウダースノー。
ジョニーウオーカーの次に向かったのはラーメン横丁。
ラーメンの出汁に砂糖が入っていてだるい。不味い。
徒歩で札幌駅前ワシントン第一ホテルへ。
フロントは遅いにも拘らずスキー客で賑わっていました。
注)当時はレンガ色の建物。現在は立て直してシルバーになっており、名前もホテルグレイスリー札幌に変えています。(2010)
翌朝、ホテルに上山部長が迎えに来て駅前からタクシー乗車。営業所へ出勤。
事務所の前では、社員達が雪撥ね(ゆきはね)やスノーダンプで除雪している。数年前の会社での逸話を思い出しました。
☆☆☆
本社でのBB営業部主催全国支所長会議でのこと。
金沢営業所堀田所長の実績数字の悪い弁解とは。
「毎日雪が降りまして、雪かきで仕事になりませんでした」
これで失笑をかったそうです。金沢で雪が降るのは何もその年が初めての事では無い。毎年冬に降る。
☆☆☆
事務所前の環状通り歩道沿いの並木は赤いナナカマドに雪。
ななかまど等はこれまで見たことが無かった!
これが、昼の北海道か。
と、丁度その向こうから、砂子嬢がやって来ました。
例の銀色のロングコートに肌色のストッキングで。
(画像)札幌雪道歩道 https://sailplane.exblog.jp/14720853/
その雪を踏みしめて歩いてくる姿は慣れたもの。
細いすらりとした脚は決して寒そうに見えませんでした。
上山部長「美しい人は美くしいスタイルで、歩く姿も美しい!」
私 「納得!」
雪はねも終わり全員事務所に。
朝礼。
全員を改めて見渡す。
下を向く社員達。
それにしても何という風貌(ふうぼう)の連中。
床屋にいつ行ったのか?
よれよれの服。
朝、顔を洗ってきたのか?
砂子嬢だけがお姫様の如く白く輝く。
ここは一体、何の事務所?
「所長は最初に話して下さい」と言われるも最後を要望。
何を話そうかを考えていなかった私。
この朝礼中に15名の社員を見渡しながら考えました。
一通りの朝礼の行事の最後。
「所長、どうぞ」
☆☆☆
努力や苦労は、一つのプロセスにすぎません。
私は努力しました!と言うのは単なる自己満足に過ぎないのです。努力はあなたに限らず、誰でもしていることなのです。
如何でしょうか。
あなた達のその努力の結果とは?
例えば、
皆様方は血判状を本社に送付しましたね。
それでもって、本社が変わりましたか?
それでもって、あなた達は豹変しましたか?
何も変わらないですね。
結果として、予期せぬ注目を浴びたことだけです。
換言すれば私達は一種の舞台に立ってしまったわけです。
(画像)勧進帳 https://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/modules/kabuki_dic/entry.php?entryid=1091
私達の観客とは全国千数百名の我社グループの社員です。
舞台に立ってしまった私達の運命とは?
観客のブーイングで再度解散か、それとも、喝采を浴びるかの何(いず)れかです。
人生は、一度だけ。どうせ舞台に立つならば、素晴らしい演技をしようじゃありませんか。
もう一度言います。
舞台はここ札幌も含めた北海道全域です。
演目はシナリオの無い『新北海道物語第一章』です。
この舞台での主人公は私達一人一人です。
私達はこの演目を演じきろうではありませんか。
そして、観衆から嵐のような拍手をいただこうではありませんか。
☆☆☆
朝礼が終って間も無く、サンヨー電機特機札幌営業所の所長・課長・担当者が来社。一通りの名刺交換の後に雑談。
サンヨーの冬季の売上&収益の元はチェストフリーザーだと言う。
秋になるとシャケ(鮭・秋鯖)が小川に遡上してくる。
闇夜に網を持って出かけ、禁漁のシャケをすくう。
それをチェストフリーザーで冷凍保存。
家庭で2台3台はザラだと言う。
その売れ行き如何がサンヨー札幌の業績を左右すると言う。
「その機器の売上は年間何億か知らないが、私なら御社の機器の仕入れ額を年間十億円には持っていけますよ。だから、宣伝広告費や接待交際費の援助を頼みます」(註)
(註)それまでのサンヨー札幌との年間取引額は5千万円未満。
彼等は、もう腰が引けていました。
「㈱ウズマサさんの場合は、本社同士の交渉ですから、営業所の関与が出来ないのです」
「本社同士は本社同士の事。北海道は北海道同士じゃありませんか。私達の御社の機器販売への熱意をどう湧かせるかは、本社の連中じゃなく、あなた達にかかっているのですよ」
そう言いましたら、そそくさと帰って行きました。
後、出かけると言う山口課長、村上係長と上山部長に10分だけと言って集まってもらいました。
そこで指示。
1)私は1月5日初出勤の日に札幌に着任する。
2)1月5日午後1時に全道の社員を札幌に集合させる事。
3)何処かホテルの会議室を借りる事。そこで全道会議をする。
山口課長が言いました。
「1月5日は仕事始めで、メンテナンスの依頼がドッと来ます。お客様第一を考えたらそれは無理です」
「無理と考えるから無理なのでは? では、どうするかを考えるのが現場トップの仕事ではないのですか?」
この時の他の指示事項
4)各支所のトップは一人5分以内で下記3項目を報告の事。
①過去一年の平均月商・粗利・経費・収支
②市場特性
③今後一年間の見通し
5)会議時間は1時間。
後、私が講演する。
この時間は4時間。
6)講演終了後は宴会。
この場所を確保すること。
7)札幌以外の者はホテルに宿泊すること。
尚、翌朝は自由解散。各職場に帰る事。
8)打ち合わせや会議の時は、常にノート持参の事。
9)1月4日以降の私の宿泊するホテルを予約する事。
以上を三人が分担し、他方、各支所に伝える事。
つづく
心の履歴(239)
益々輝く北の大地
2021-11-23 (2010/03/09 著)
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12711670274.html
『心の履歴』40代広島常務編 目次
(自) No.202 1985年4月
(至) No.240 1986年12月
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12707569160.html
注)札幌の夜景画像はアローズ氏が提供している壁紙
http://sapporo-photo.com/night/index.htm
m