(前回記事)

心の履歴(214) 
迷わずリスクに挑戦!途は開けるか?
2021/11/10 (2009/12/21 著)

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12709161302.html

 

(今回記事)

心の履歴(215) 

スポイラーが宙に舞う
2009/12/22

1986年春
私一人で4tユニック車を運転し、江田島市街に小物を納品に行きました。

 


広島市→海田→坂→呉市→音戸大橋→倉橋島→早瀬大橋→能美島→江田島市街に入った時です。

 

島の道路ですから狭い。
前方から結構なスピードで黒っぽい乗用車が突っ込んで来ます。

これはすれ違いにはぎりぎり。

然し、スピードを落とす気配はありません。
私も落とさずに突っ込みました。

私の運転席の右真下をその車はすれ違って行きます。
なかなかやるわい! とサイドミラーで見ていました。

 


と、その車のリア・スポイラーが5m程上空に舞い上がる!

ヒラヒラと舞い上がる様子は、鯉のぼりか芸術品を観ているような感動物でした。

あっはゝ! やっぱり当ったか! 
トラックの後部にスポイラーが当ったのでした。
すれ違いが終わる時に、ハンドルを左に切ったのでしょう。

一種の事故ですからUターンして町外れの空き地に車を移動しての話し合い。
二十歳前後のいかれた兄ちゃんが四人乗っていました。

お互いに免許証を確認。

ついでに車検証も確認。
見ると車検が切れています。 

さて、この決着をどうするか?

「この車は先輩のものだから、先輩に相談してから改めて話をしよう」と彼等は言いましたのでそういう事にして別れました。

私の判別では、事故の過失度合いは1対9。

それに彼等の車は車検切れ。

若干の負担で済むはず。
 

然し、困ったことが三つ想定されました。

一つ目は、私の事故を社員が知ったら、このユニック車を乗ろうとする社員が出て来なくなる。

二つ目は、馬鹿でかい車が会社の駐車場を占拠しているから、太秦広島の小橋所長のぼやきのボルテージは上る。

三つ目は、小橋所長は本社に「水無瀬は事故を起した」と早速御注進するだろう。

となると、この車を買うことに猛反対した連中にとっては「それみたことか!」で、騒ぎ立てるだろう。

江田島の町中の商店に機器を納品しての帰路、倉橋島に渡る早瀬大橋の手前で彼等は私を待ち受けています。

先輩と称する怖い兄ちゃんがここで一気に方(かた)を付けるつもりか?

運転席から顔を出すと、彼等が寄って来ました。
「先輩と話をした結果、今回は何も無かったことにしよう」

事故で警察に届けた場合、車検切れがばれるからでしょう。
ほっとしました。それまでのあれやこれやの思いが杞憂に終りました。

さてさて、3月の私は、週の四日はユニック車での納品作業でした。助手席には村主(すぐり)社員、又は、藤川社員を乗せて。

助手の彼等はユニックのリモコン操作を喜んでしました。

何しろ、任天堂のwiiバーチャル版ではなく、ゲーム感覚の実体験版ですから。

そうこうしている内に、一日一日が過ぎていきます。
新たな仕事獲得の為の勝負を早くしなきゃ! 

あせりました。

 

つづく

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心の履歴(216)
敵陣に行くしか途(みち)は無し
2021-11-11 (2009/12/25 著)

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12709271118.html

 

『心の履歴』40代広島常務編 目次
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12707569160.html