いよいよアンネの日記の書き直されなければならなかった真髄を語ります。

 

 

アンネの日記とは、思春期を迎えた少女がその時その時の自分の思いを書いたものなんです。

 

ですから自分たちユダヤ人がナチスにいかに迫害されていたかを日記で述べる気などは毛頭なかったのです。

 

処が、アンネが亡くなってからの戦後、アンネの日記が利用され、ユダヤ人が過酷な状況にあったことに書き直されました。

 

恐らく、アンネの日記の一部は日記そのもので、読者を信用させ、その信憑性を基に、書き直され、小説(フィクション)悲劇の少女アンネとして描かれていきます。

 

書き直さなければならなかった理由は主に二つあります。

 

一つは、この日記を利用してナチスのユダヤ人迫害を裏付けるものとし、世界に発信するため。

 

二つ目は、アンネが書いた通りの日記では、思春期の少女の性の芽生えが注目され、或いは日常の出来事や思惑記述が主であり、ユダヤ人の悲惨さが伝わらないため。

 

   ☆

 

アンネの日記に対し陽子式性教育論の主張は下記の通りです。

 

アンネの日記は、決して文学的なものでもなく、まさかアンネも「世界中の人に読まれる」とは夢にも思っていなくて本当に気軽に、気楽に、好き勝手に、何でも色々と書いた日記、赤裸々に自分の思いを書いていた日記って事です。

アンネの日記、迫害を受けたナチス少女の悲しい日記。でもそこには少女の性の赤裸々な話もしっかり記録されていました。

だって、思春期を過ごしていたアンネにとっては当たり前の事かもしれません。年頃の、思春期の女の子が書いた日記だもん。


ですので、その日記には性に対する好奇心、性的な目覚めの話なども書いてあります。

「男の人のペニスに対する感想」や
「自分の性器(ワレメ)に対する感想」
「同性の女の子の友達の裸(乳房)に興味をもってしまった話」とかそんな話も書いてあるそうですし、

それ以外にも、
「○○さんは、威張っていて嫌いだ、死んじゃえばいい」みたいな批判的な話なども書いてあってごく普通の女の子の日記になっているみたいです。

 

でも、アンネの日記を世界の人に出版するにあたって性的な表現や、人を批判している表現、そして面白い話なども削除して発表しているので、とても暗く、ツライ日記に仕上がっちゃってるみたいです。


それが結局「アンネの日記=暗くツライ話、重い話が書いてある日記」っていう印象になってしまったみたいです。

 

日本でも、歴史から、女性の自慰道具「張り型」が抹消され、大奥などで日常的に行なわれていた女性同士の性愛(レズ)も抹消されたと同じように、アンネの日記からもアンネさんの性の目覚めに関する話が抹消されてしまいました。

(以上が陽子式性教育論の主張)

 

思春期の少女アンネさんの、性の目覚めとも思える赤裸々な部分。封印された部分を、掲載してみます。

 

Amsterdam, 1941.

 

(封印ヶ所1)

13歳になったばかりの頃でした。
夜になると、ベッドのなかで自分の乳房を触ってみたい、そんな衝動を強く感じることもあります。

女の子の友達の家に泊まりに行った時、私は、彼女の体への好奇心を抑えきれなくなりました。


彼女はいつも、自分の裸体を、私の目に触れさせまいとしていましたから、まだ彼女の裸を、乳房を見たことなかったのです。


そこで私は、女友達に、友情の証として、お互いの乳房を触りっこしてはどうか?


それが無理なら乳房の見せっこをしてはどうか?と提案したんですけど、あっさり断られました。


更に、今度は彼女にキスしたいという強い欲求にかられ、これには成功してついキスしてしまいました。


私は、いつも美術の絵画などで、女性の裸体を見ると、うっとりしてしまいます。同性の女性なのにです。

 


 

たとえば、シュプリンガー版の『美術史』に出てくるヴィーナス像のようなもの、


これなんかは、あまりにも素晴らしくステキで、乳房のふくらみなどは比類のない美しさを持っているので、じっと眺めていると、自然に涙がにじんでくるのを堪えなくてはなりません。


ああ、誰かこういう事を話しあえる同年輩の女のお友達がいてくれたら!

 

 

(封印ヶ所2)

両親と言わず、他の誰と言わず、セックスの問題になると、総じて大人はひどく奇妙な態度をとります。


子供が12歳になる頃、息子だけでなく、娘にも話してやればいいと思うのに、逆にセックスの話が出るなり、子供を部屋から追いだしてしまう親が大部分です。


あとは、子供たちが自分で事実を探り出すしかありません。


そして、後になって、子供達がセックスの事を知ってしまっていることに親が気がつくと、今度は親たちは、どうせ子供たちは、実際の事よりも、わずかしか知識を知らないと、頭から決め込みます。

 

どうしてその時にセックスのマジメな話をして、私達が間違った知識を持っていれば、それを正してやるなりなんなりしないのでしょうか。


なぜ親はセックスの問題について、避けて通ろうとするのでしょうか。
 

(封印ヶ所3)

私が11歳になったばかりの頃、私の母親は生理について話してくれました。


けれど、それが実際には、どういうふうに訪れてくるのか、そしてそれが何を意味するのか、生理とは何なのかは教えてくれなかった。


生理の事やセックスの事などを、私が突き止めたのは、ずっと後になってからです。


12歳半の頃、もう少し詳しい事を聞くことができたのは、仲よしだった女友達が、私程の奥手じゃなかったからです。


私だって、その頃までには、男と女がいっしょの時にどんなことをするのか、うすうす感づいてはいました。


ただ、最初のうちはそれが、どう考えても途方もない想像だとしか思えなかったのですが、


女友達がそれを確認してくれて、私の感も、なかなかの物だ!、と内心で鼻を高くしたものです。

 

赤んぼが胃袋から出てくるんじゃないということ、
これもやはり女友達から教わったことでした。


彼女はあっさりと、「赤ちゃんが出てくる所って、男性が原料(精子)を入れてやった所から出てくるに決まってるじゃない?」と言い放ったのです。


他にも、女友達とふたりして、性教育を扱った小冊子から、クリトリスの事など色々と、少なからぬ問題をつきとめました。

 

さらに、赤んぼが生まれないように予防する事ができるのも知りましたが、内部でその避妊具がどのように機能するのか、その点は謎のままでした。

 

(封印ヶ所4)

男友達のペーターに訊いてみたいと思っているんですけど、彼は女性のアソコが実質的にどんな風になってるか、知っているでしょうか。


私の思うに、男性のアソコは女性ほど複雑じゃないようです。外に飛び出ている棒と袋。


写真だの絵だので、裸の男性のアソコは正確に見ることができますけど、女性のは外見はただ亀裂が走っているだけでその中を見ることができません。


女性の場合、性器の呼び名はなんだか知りませんけど、その部分は両脚の間の、亀裂のずっと奥にあります。


おそらく彼も、そんなに近くから女の子の奥の部分を見たことはないでしょうし、実を言うと私もありません。

 

女友達に「見せて!」と頼んだことがありますが、それも断られたからです。


かといって、自分の性器の奥を見ることには、ためらいがありました。


男性の性器については、説明するのもずっと簡単ですけど、女性については、一体どうしたらその奥の部分の構造を彼に説明できるでしょう。


というのも、彼の言ったことから推測するかぎり、彼は女性の性器の構造については、ほとんど知らないみたいだからです。


彼は”子宮口”がどうのとか言ってましたけど、それは性器のずっとずっと奥にあって、外からは絶対に見えないはずです。


実は私も、11歳か12歳の頃までは、そこに二組の陰唇(いんしん)があることに気づきませんでした。


女の子は子供の頃は、どちらもぜんぜん見えませんから。

 

私の誤解の最たるもの、いちばん滑稽だったのは、おしっこがクリトリスから出てくると思っていたことです。


先日、私はお母さんに、クリトリスを指さして
「ここにある小さな突起みたいな物はなんなのか」


と訊いてみたことがありますけど、お母さんは、知らないとの答えでした。いまだにお母さんは、なんにも知らないような振りをしています。

私のアソコは、直立とすると、それがぴったり合わさるので、それより内側は見えなくなります。


しゃがむと、それが左右に分かれますが、その内側は真っ赤で、醜くて、生肉っぽい感じがします。

 

割れている頂上に、外側の大陰唇にはさまれて、ちっぽけな皮膚の重なりがあり、


よく見ると、これが小さな水ぶくれのようなものになっているのがわかります。これがクリトリスです。


次に小陰唇があって、これも小さな襞(ひだ)のように、互いに合わさっています。


これを開くと、その内側に、私の親指の頭ほどもない、小さな肉質の根っこのようなものがあります。


この先端は小さな孔があり、おしっこはここから出てきます。


さらにその下の部分は、一見だたの皮膚のように見えますが、実は、ここに膣があります。


見付けにくいのは、この周辺全体が小さな皮膚の重なり合っているためです。


その膣の小さな穴は、見た感じ、おそろしく小さく、ここから赤ちゃんが出てくることはおろか、男性の性器が入ってこられるとさえ思えないくらいです。

 

それほど小さな孔なので、人差し指を入れることもできません。すくなくとも、簡単には。

 

たったそれだけのものなのに、これがとても重要な役割を果たしているんです!

お母さんが今日、言ったのですが私には、もうじき初潮があるかもしれないってことです。


ここしばらく、パンツにねばねばしたものがついているので気が付いたのですが、その事をお母さんに言うと、詳しく生理の事を話してくれました。


大人になる日だ!とお母さんが言うので、始まるのが待ち遠しくてなりません。


ただひとつ困るのは、生理用ナプキンが使えないということ。


この恐ろしい戦争が続いている間は手に入りませんし、かといって、お母さん達の使ってるような、小さな栓みたいなのは、赤ちゃんを産んだことのある人にしか使えないとお母さんが言います。


どうしたらいいのでしょう。

 

   ☆

 

(以下、再度、陽子式性教育論の主張)

 

以上、アンネの日記の封印された部分、アンネさんが性に目覚めていく部分の話を掲載してみました。

昨日と今日の、このアンネの日記の内容を見て「わぁ、エッチ」とか「淫乱少女」とか「ヘンタイ」って思った方もいらっしゃるかもしれませんが年頃の女の子にとっては、当たり前の事です。


アンネの場合は、不運にも、内緒にしておきたかった日記が世界に向かって公表されてしまいましたが、ごく普通の女の子は、日記に書く人も書かない人もいますがみんな年頃には、こんな事に悩み、ときめきながら過ごしたと思います。


男の子はどうでしたか?
男の子も性に悩み、ときめいた時期があったと思います。


でも、女の子のように、日記を書く習慣は、男の子は少なかったかもしれない。(以上が、陽子式性教育論の主張)
http://web.thn.jp/foreveryouko45/0512sex/sex00mokuzi.htm

 

   ☆

 

いかがでしたか?

アンネの日記が書き直された理由がお分かりになったと思います。

 

余談ですが、

〇 7~8年前、私のヤフブロ時代の記事のコメント欄に、筑波にお住いの現在50歳過ぎの女性は、中学時代(?)、教室で女の子同士、乳房を露出し、見せあいっこしたと書いていました。

 

〇 私の中学三年の時の保健の授業は男女別々。

女の子はその授業で生理やSEXについて学んだとのことです。当時、知らぬは我等男の子。

 

その授業を受けた女の子たちは急に大人の仲間入りした気分になり、無知なる男の子を見下していたかもしれません。


アンネ(2) 「アンネの日記」は単なる小説
2020-05-14 (2012/1/20(金)著)

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12596869279.html

アンネ(4) 喜怒哀楽のアウシュビッツ収容所
2020-05-18 

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12597834225.html

アンネ(9) アンネの日記は偽書:捏造の証明
2020-06-13 

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12604000137.html

アンネ(11) ニューヨークポスト紙記事保存
2021-01-07 

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12648518365.html

アンネ(14) 強制収容者は工場での労働者
2021-01-17

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12650794361.html

 

(画像)
https://www.ushmm.org/exhibition/anne-frank/htmlsite/artifact_1_0.html

ミロのヴィーナス
https://holidayandtrips.com/interesting-facts-about-venus-de-milo/