オーストラリアでは、いまだに肺からの放射能の線量が減らないという記事を拝見。

 

つまり、粉塵に含む超微細ガラス粒子状のプルトニウム239,が肺の細胞に突き刺ささり、或いは胸のリンパ節にたまりアルファ線を出しており、抜けることはない

 

何しろ半減期が2万4千年の代物。、アルファ線を出す。

肺に200μg程度蓄積すると肺がんを早期に発症する。

 

よしんば血中に溶けても、骨と肝臓に蓄積する。

 

ほんの微量でも、一旦吸い込んでしまうと、高齢や過労で免疫細胞が弱った時、待ち構えるのは肺がんである。

確かに典型的な例はオーストラリアである。

Overall, for older Australians, lung cancer is the most common cause of death from cancer, followed by prostate, colorectal, pancreatic, and breast cancer (women).

 



全体として、高齢のオーストラリア人では、がんによる死亡の最も一般的な原因は肺がんであり、その後に前立腺、結腸直腸、膵臓、乳がん(女性)が続く。

 

オーストラリアはイギリスの核実験場であった。

 

 

1952年10月に西オーストラリア州沖のモンテ・ベロ島(Montebello Islands, G)を皮切りに,以後、オーストラリア南部のマラリンガ(Maralinga Range, H)およびエミューの実験場および太平洋のマルデン島(Malden Island)で実験を行っている。また水爆実験を1957年と1958年にクリスマス島で実施した。

 


 

このように、1952年から1963年まで、オーストラリアを中心に45回の核実験を行なっている。尚、1961 - 1991は、米国・ネバダ核実験場で行った。

 



(注)There is decay of fission products at various rates between each blast.
各爆発の間にさまざまな速度で核分裂生成物の崩壊がある。

このマップの説明は下記のURLで。

Allowable Lifetime Dose applied to the Australian Fallout Maps

https://nuclearhistory.wordpress.com/2010/05/04/allowable-lifetime-dose-applied-to-the-australian-fallout-maps/

 

それでも排出放射能は福一の数十分の一にも満たないという

 

更に、核実験の場合は、単発を実験回数だけ繰り返すに過ぎないのだが、福一の場合、311以降も新たな放射能を排出し続けている。無論、今もである。建屋が壊れたから放射能の放出が止まったわけではない。

 

下記のグラフは、オーストラリアの今年のがん別の推定罹患数である。

 

老若問わず、女性は乳がん、男性は前立腺がんで、男女共に『腺』ががんに侵されやすい。

 

肺がんの罹患が、女性では乳がん、男性では前立腺がんに比較し、少ないのは、大気中の粉塵の中に含むプルトニウム239が減ってきたことに起因するかも。

 

注目すべきもう一つのグラフは、全がんの年次推移である。

 

1952年から始まった原爆実験が国内で終わったのは1963年。

以降、がんが増え続け、その勢いの頂点が、2008年、2009年。

約50年の半世紀後に、ようやく下火に向かったのである。

 

 

換言すれば、原爆実験以降、がんは50年間順次増え続け、その勢いが止まるのが半世紀後。

 

下火に向かい、ほぼ下火になるのが単純思考では更に50年後。半減期の推移から考察すると、4倍の200年(2世紀)後となる。

 

翻って、福一の場合はどうであろうか。

諸々のがんは、10年後から急増し、チェルノブイリの例では、下火に向かうのは30年後からであるが、オーストラリアの如く50年後であっても何ら不思議ではない。

 

つまり、2011.3.11から少なくとも200年間は、特に東日本や中日本の太平洋側や内陸に居住したことのある人たちにとって、先ずは肺がん、乳がん、前立腺がん、それと心臓による突然死対策を講じる必然がある

 

それも毎日延々とである。

即ち対策が日常生活に完全に溶け込んでいなければならない。

 

西日本の市民も同様である。

国はプルトニウム239を含む高濃度の放射能除染土を、全国の公園に、或いは道路工事用として既にばらまき始めている。

 

更に、トリチウムを主とする諸々の核種に汚染された原発排水を、希釈したら安全と詐称し、全国の海洋の他に、湖水や河川まで放流しようとしている。

 

かっては、全国各地の市町村のじゃじゃ漏れの無防備の焼却炉で震災瓦礫を焼き、放射能をばら撒き、同時に、食べて応援とし、或いは産地偽装を黙認し、高濃度の汚染農作物を全国市民に食べさせ、それが今も続いている。

 

放射能に安全な許容レベルなどはありえない。

 

東日本と同様、西日本の市民も、魔の手は空から、陸から、海から、飲食物から忍び寄っていることを忘れてはならない。

 

放射能(7)米国:原発のトリチウムが死を招く例
2019-11-18

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12546423348.html

 

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(原資)

Older Australia at a glance

https://www.aihw.gov.au/reports/older-people/older-australia-at-a-glance/contents/health-functioning/causes-of-death

Breast cancer in Australia statistics
https://breast-cancer.canceraustralia.gov.au/statistics

Aboriginal and Torres Strait Islander cancer statistics

https://canceraustralia.gov.au/affected-cancer/atsi/cancer-statistics

(参考)

千葉県教育委員会
県立学校の校庭の空間放射線量の測定結果について(平成26年9月1日)

https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/anzen/press/2013/kekka-260901.html
県教育委員会は、「千葉県放射性物質除染実施プラン」の策定時に国の基準値(※)を超えていた県立学校等29施設において、グラウンド5か所に加えて敷地隅など学校から要望のあった箇所(敷地隅)の空間放射線量を定期的に測定しています。

(千葉日報)東葛の千葉県立3高で 基準値超える線量

http://www.chibanippo.co.jp/news/national/211962
千葉県教委は1日、流山南(流山市)と松戸南、松戸向陽(松戸市)の県立3高校の敷地隅から、国の基準値(毎時0・23マイクロシーベルト)を上回る空間放射線量を検出したため、周辺地域を立ち入り禁止にしたと発表した。生徒の学校生活に影響はないという。

オーストラリア地図

https://www.travel-zentech.jp/world/map/Australia/Australia-State-Map.htm

オーストラリア放射能汚染地図

https://nuclearhistory.wordpress.com/2010/05/04/allowable-lifetime-dose-applied-to-the-australian-fallout-maps/

オーストラリア核実験

南オーストラリア州のマラリンガ地域とエミュー地域。
西オーストラリア州のモンテベロ諸島。
1952-1963年までの11年間、英国による核実験が行われた。

https://atomica.jaea.go.jp/data/detail/dat_detail_09-01-01-04.html

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14103100454