漠然とした海 | 個人的倉庫by源ガク

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僕は、グレタ・トゥリンベグさんよろしく、とある海洋上に、エコなヨットで佇んでいる。
とある会議に向かう途中だ、なんだかそんな会議はどうでもよくなって、青い空に白い雲が浮かんでいるさまや、時々跳び跳ねる飛び魚などに目を喜ばせながら、漫然と1週間惚けていた。
会議の進行はネットで確認していた、パネリスト達は、突然発生したウイルスの封じ込め対策について議論を戦わせていた。
「とにかく、咳エチケットと手洗いが重要です」とパネリストAが言うと
「いやいや、Δ地区の完全封鎖しかありませんよ」とパネリストBが言う
僕は、ウイルス・ミスと言う名前だったので、ウイルスが失敗する方法を提案してくれると思われ、その会議に出席する予定だったのだ。
「ウイルスさんこないね」
「何処かでミスったのよ、ふふふ」
登壇者たちの会話が想像できた。
実際僕は、失敗したのかもしれない、しかし、失敗と言うには余りにも漠然としている。
いったい何が失敗なのか?
We 留守 ミス、We 留守 ミス。
僕らは、留守にすることを失敗したのかもしれない。つまりは、居留守だ。居留守を使いすぎて未読メールは100を超えた。
しかし、そのお陰でウイルスに感染しないで居られているとも言える。
そんな漠然とした事を考えていると、海の漠然性が際立って行く、この海で成功者は誰なのか?

全てはぐるぐる回ってる。