今日はお芝居を観てきました。

まず1本目は「狼少年タチバナ」@シアター風姿花伝 でした。

水透花さんの舞台ということもあって、何かしらの障害のある人の物語なんじゃないかな?と思いながら劇場に行きました。

基本的に、フライヤですらタイトルぐらいしか見て行かないのが私流の観劇。

できるだけニュートラルな気持ちでお芝居を観たいという、そういう感じですかね。

久しぶりの吉志柚香の出演ということもあるし、先日知り合ったワタナベルナさんも出るということだしね。

水透花さんの舞台は、ちょっと重めのテーマの舞台が多いけど、私的にはどちらかといえば好きな演目が多いですね。

 

「狼少年」といえば、一般的には「嘘つき少年」を意味しますよね。

今回の主要な障害(?)はこの「噓をつく」ということだったようです。

正直な話「嘘をつく」ことが何かの障害によるものなのか、私にはわかりません。

ですが、この舞台を観ていると「病的な嘘」というものが存在するんだなぁ。。。ということに気が付きます。

誰でも嘘をついたことのない人はいないと思いますし、私も嘘の一つや二つ、、、長年生きてれば当然そんな回数じゃなく、、嘘をついたことがあります。

でも、私の経験から言えば

・嘘をつく。

・噓がばれそうになる。

・その嘘を隠すためにまた嘘をつく。

・その嘘もまたばれそうになる。

・・・だいたい2つ目かせいぜい3つ目の嘘をつく頃には嘘をつく方が限界になり、白状することになる。

というパターンになるのが普通ですね。

病的な嘘は、2つ目や3つ目を超えてばれていても嘘をつき続けるような感じなのかもしれません。

 

この舞台では、登場人物全員がいろいろな意味で精神的につらい状況だったんじゃないかと思います。

特に妹役、妻役、恋人役だった女性陣はいろいろ複雑な思いがあったんじゃないですかねぇ。。。。

私が注目したのは。。。

まず妻役。

彼の言葉は「全て嘘」とわかってはいても、、、それでも彼を愛していたんでしょうねぇ。

その愛ゆえに心を病み、多分それが原因で聴力を失ったんでしょう。

完全には狂えないし、それでも心の病み(闇)はどんどん深くなっていったんだと思います。

ハムスターとのシーンは背筋がブルッとなるぐらい鬼気迫るものを感じましたね。

鬼気迫るシーンとそうでないシーンの心の微妙なバランスが、絶妙の演技で魅せてくれていたと思います。

 

そして妹役。

怒りのシーンがそれまでの明るく開放的な感じから一変するところが見所かな。

しかも爆発的にというより雨だれが石を穿つかのような静かに、だけど抑えきれない怒り。

爆発した瞬間でさえ、兄を信じたいという気持ちが心のどこかに残っていたんだと思える、そんな怒り。

自分でも抑えられない、、、、でもこれは、兄を許してしまいそうな彼に対する怒りも、そして二人への愛もあったんじゃないかな。

真相がわかった時には、どれほどホッとしたことだろう。。。。

それと同時に別な意味で兄に対する怒りがこみ上げたのかも。。。。

やっぱり序盤とのギャップがすごいね。

このギャップを演じきるには相当エネルギーがいるよね。

 

これに対して男性陣は概して素直な表現が多かったような気がする。

戸惑いや怒りや悲しみなど、、、ある意味想像できる範囲だったのかもしれない。

普通の人達だったというべきなのかもしれないし、、、

こういういい方は語弊があるかもしれないけど、普通の男性はそこまで追いつめられる前にギブアップしちゃうのかも。。。

女性の方が極限に対する耐性が強いんだろうなぁ。。。。

 

このお芝居には吉志柚香ちゃんとワタナベルナちゃんが出演しています。

奇しくも上記に挙げた二人の役をそれぞれ演じてました。

柚香ちゃんは妻役。

ルナちゃんが妹役。

柚香ちゃんのことはあまり絶賛したことはないかも、、、だけど今回はすごかったね!

あ、言っときますが、褒めたことないってことではないですよ。

いい演技してても、もっとできるんじゃないか!?って思っちゃうんだよね。

でも、今回はすっごく良かったね!

ルナちゃんは舞台の端の方で怒りを抑え込もうとしてる仕草や表情が観に焼き付いちゃうぐらい印象深かったなぁ。

お芝居観たのは今回が初めてだけど、さすが「イルカボーイズ」の副代表張るだけのことはあるな!

また機会があれば観てみたいね!!

 

公演は10/10(火)まで、シアター風姿花伝にて上演中です。

面白く笑えるシーンもあるけど、そうじゃないシーンを真剣に観てほしい舞台ですね!

社会派の演目が好きな人には絶対おすすめの舞台ですよ!!

 

 

余談ですが。。。。。

今回もかなり早い時間に劇場に到着。

ってことで、今回は藤木太雅くんとお話しする機会がありました。

彼もイルカボーイズのメンバーのようです。

舞台上でもイルカボーイズのメンバー(すみません名前覚えてなくて、、、)がある兄弟の兄役を演じてました。

この舞台では数少ない明るいキャラでした。

イルカボーイズの公演も機会があれば観に行かないとね!!

 

もひとつ余談ですが。。。。。

上記イルカボーイズ、、、私がよく観に行ってるイルカ団とは別の団体です。

お間違いのないように!!