今日二本目のお芝居は「八雲立つ ~思い出の記~」 @アトリエファンファーレ東新宿 でした。

ラフカディオ・ハーン=小泉八雲とその妻 節子 の物語。

物語の序盤、舞台になるのは島根県松江市。

仕事で何度も何度も、数日単位、週単位、長いときには月単位で滞在したことがあります。

そして出雲の国は日本神話の故郷もいわれ、古代史好きな私にはとても馴染み深い土地でもあります。

いろいろな土地に出向いたことがありますが、そうですねぇ、、、、私にとっては三番目の故郷とも思える、とてもいい場所であり、日本国内で住むならどこが一番いいか?と問われれば、たぶん私は「松江」というと思うようなそんな場所です。

ハーン=八雲所縁の地、ですよね。

 

物語は、八雲の妻=節子の目線で語られていきます。

節子は、奥ゆかしさとしなやかさを併せ持つような、典型的明治期の日本女性に見えます。

実際には、私は会ったことがないので何とも言えませんが、お芝居の中での節子はそんな風にみえました。

その節子がハーンに出会う前から物語は始まります。

そしてハーンとの出会い、結婚、共に暮らすなかでの二人のやり取りに心の温かくなるものを感じます。

ハーン=八雲は二人のやり取りの中から日本の昔話、民話などを題材とし「怪談」などの作品を世に出していきます。

「耳なし芳一」や「雪女」など、私たちが一度は聞いたことのあるお話を収集し、まとめていったのですね。

日本人でなかったからこそ、より日本らしいものに気が付いたんじゃないかと思います。

 

お芝居は特別取り上げるような盛り上がる箇所はないんです。

淡々と、しかし、物語に強弱が上手くつけられていて、観ているものは、その波の乗るように物語の世界に引き込まれていきます。

節子の話を、ハーンと共に薄暗い日本間の部屋で。。。。

漆喰の壁と障子とふすまの扉、畳の臭い、、、そこにはお経が響き、、、、雪が舞い込んでくる。。。。。

そんな気分を八雲と一緒に感じながら。。。。。。。。

視界の端には狐やおかっぱ頭の着物姿の少女が見えるような気もします。

昔、私たちの周りには暗がりが広がっており、そこには何ものかが息をひそめて生きていました。

今では夜でも昼のように明るいのが普通ですし、「何ものか」はもはやそこには存在しえないのでしょうねぇ。。。。。

便利になったのは間違いないですが、私たちは大切なものを「その暗がりの中」に残してきてしまったのではないでしょうか。

 

この芝居には南雲美香ちゃんが出演しています。

2018年以来、3年、、、いや4年近くぶりに顔を見ました。

元気そうでした。

この3年間何かあったのでしょうか?

私に知る由もありませんが、、、、少なくとも、、、、今日元気な姿を見て、、、それ以上言うことはないですよね。

あぁ、頑張ってるな!!

これからも頑張れよ(^^)b

面会はなかったので、心の中でそう思いながら劇場を後にしました。

 

明日(12/19(日))まで、新大久保のアトリエファンファーレ東新宿 にて上演中です。

ステキな物語なので、昔話などに興味のある方は是非御観劇ください!!

 

 

余談ですが。。。。。

開場待ちの間、スタッフさんを見た時、以前観た戦争物のお芝居に出てた方かな?ってことで聞いてみたんですが、、、

「私は役者はやってないんです」ってことで、一瞬の下で私の間違いが判明しました!

・・・・それにしても、「戦争物のお芝居」なんて、星の数ほどもあるので、これで分かったらスゲーよな。。。って、今更ながら笑っちゃいました。

この方、演出の秋山さんと仰る方でした。

大変失礼いたしました。

因みに私が思った方の方は、、、、、今、タイトルも思い出せなくて、、、、(^^;)

 

もひとつ余談ですが。。。。。

美香ちゃん、少しほっそりされましたかね?

それとも、私の思い違いでしょうか。。。。。?

・・・大人の顔つきになったってことなのかもしれませんね(^^)