日本のジャンダーギャップ指数の転落が止まらないが、内容的には政治への参加が少なく、経済的にも男性に比較して劣っていることが大きな問題となっている。教育的にも高等教育を受けている割合が少ないとのことだ。しかしおそらくこのような男性との差が縮まらないのは「扶養の範囲内での働き方」が1丁目1番地なんだと思う。何故なら賃金を上げたくても「扶養の範囲内」で働きたいと言われると上げられないからだ。時給を上げれば労働時間は少なくせざるを得ない。時給を抑えている方が労働時間は長くなる。よって経営者としては上げない方が良い、という判断になるのは当然だ。「扶養の範囲内で働い方がお得」という考え方は時代に逆行している。連合ですらこの働き方を変えたいと提案しているにも関わらず、当の女性自身がしがみついている限り変えられない。この1丁目1番地を何とかしなければいつまでも世界の中での地位は上がらない。もうあきらめて自立したほうがよい。

ロシアのウクライナへの侵攻から1年3か月になろうとしている。コロナ渦からも3年半になり終焉が見えてきた。世界はインフレとの闘いがあり、自由と民主主義対独裁政権との闘いがあり、どちらが優勢なのか不安がつのる。地球温暖化、大きな自然災害など、こんなに大きな出来事が次々起きてきて、地球が音を立ててきしみながら回っているような気がする。女性の人生と言う意味でも、かたやイスラム教では女性の教育自体否定していて、最近当院でもそういう宗教の方の出産があったが、何も知らない教育されないというのはこう言う事なんだなと思わせられた。自由を手に入れるために今まで生きてきたと思っているが、自由でいるためには闘わなくてはならない。武器は知識であり教育である。武器が無ければ闘えないが、それすらも与えられず自分で勝ち取らなければならないのがイスラム社会の女性達だ。まだ日本は良いと思える国にいることを幸運だと思う。世界で初めての長編文学は紫式部の書いた「源氏物語」である。皇室の祖先は「天照大神」で女神である。江戸時代の女性は自由に旅にも出かけられたし文字も読めた。日本に旅行に来た西洋人はそんな日本の女性をみて驚いたそうだ。誇らしい祖先を持っていることは幸運だ。私達も頑張らないと。

 

2023年になりました。昨年は2019年11月中国から始まった感染症、新型コロナ感染が世界中で猛威をふるい3年経ってもまだ終わりが見えません。ウクライナの方々は理不尽なロシアからの攻撃に命を奪われ辛い思いをされています。何のために罪もない人々が日々おびえ電気もない生活を強いられているのか、ロシアという国の論理も何もない暴力的なふるまいに心底驚き怒りを覚えます。が、いつその矛先が日本に向けられるかわからない。隣国がこのロシア、中国、北朝鮮という地政学的に本当に危ないところにある日本。戦後長い間平和な時代であったけれどこれからはアメリカが守ってくれるわけでもない、自立した国として民族の存亡をかけて闘って行かなければならない時代の幕開けです。国の根幹は「人」そのものに他ならない。私達ができることは女性が自分の人生を生きつつ子どもを産み育てることをしっかりと支援していくことです。2023年はそのことそのものにしっかりと取り組んでいく年として気を引き締めて迎えました。皆様にとって良いお年でありますように!今年もよろしくお願いします。

2月24日から電撃的にウクライナに侵攻したロシアに、8か月経過して負け戦の雰囲気が漂い始めていることにすごく驚いている。2014年にこれも電撃的に併合したクリミアまで取り返す勢いに、そのウクライナの勇敢さにすごく勇気をもらっている。始めはすぐに負けてしまうのかと思ったが、これほど勇敢で愛国心あふれるウクライナの兵士と国民の方々には心から頑張って欲しいと思う。世界も捨てたもんじゃないと思える。ロシアがクリミアを併合したり、中国が香港の民主化を骨抜きにして周辺の国々を力づくで自分のものにしていく姿に、言いようのない無力感を感じて来た。人間が人間であることを証明する純粋な気持ちや愛が、お金や軍事力の前に頭を垂れる姿は見たくないと思っているにも関わらずだ。少子化も止まらない。あと20年で日本民族は産まれる赤ちゃんがいなくなる。天皇も男系男子にこだわるのであれば後を継ぐ方はお一人しかおらず、悠仁様に何かあったり男のお子さまが授からなければ日本から天皇はいなくなる。沈みゆく目の前の現実に一向に何もできない日本の姿がある。こんなものではないはずだ。もっともっと賢くて力もあったはずなのにと思う。間に合うかどうかわからないが、知恵と力を結集して世界の中で咲き誇っていかなければ子供たちに残すべき日本が無くなってしまう。

日本の少子化が止まらない!どころか加速している。8月31日毎日新聞朝刊の記事では、今年1月から6月までの出生数は前年同期と比べて5.0%も少ない38万4942人だった、ということだ。前年同期は40万5029人で2万人も減っている。1年間では4万人減る計算になって単純計算をすると1年間に産まれる赤ちゃんは76万人しかいないので、1年間に4万人づつ減っていくと19年間で産まれる日本人は0人になる計算だ。にもかかわらず政府は何も手を打てていない(としか思えない)。大きな原因のひとつというか原因そのものではないか、という経験をした。子どもの虐待が止まらない。暴力を受けて無くなる子どもの何倍もネグレクトが起きているだろう。私達はそんな状況を何とかしたいと思っていて、このたび八王子市の産後ケア事業について「自己負担を少なくしたい」という思いで当院への支払いは少なくなってもいいので自己負担を減らしてやらせて欲しいと八王子市に申し入れをした。その返事が「産後ケア事業は受益者負担の原則から認められない」というお返事をいただいた!これには驚いた。子どもを産み育てることは「受益者負担」でやるものなの?育てる親は利益を得るわけ?出産育児はお得なことなんですか?明らかに違うよね。親としては持ち出しだし精神的な満足はあるとしても、社会のためだよね?日本国が日本民族としてこれからも存続するためには、子どもを産んで育ててもらわなければならないんじゃないの?この思想に少子化が加速する最大の原因があると思う。皆さんはどう思われますか?

また悲劇が起きた。1才と2才の子どもを車内に放置して男性の家で過ごしていた21才の母親は、報道によると男性から「子どもは大丈夫か?」と聞かれた際に「大丈夫」と答えたと言う。その頃には2人は車内で苦しみ亡くなっていった。別の案件でも祖母と内縁の夫はいたいけな2才の孫を、常日頃拘束して撮影したり、放置して遊びに行っていたことが常態だったという。USJに泊りがけで遊びに行きその間に拘束され何も与えられずに2才の子どもは死んだ。ペットでももっとましな扱いはされるだろう。何も言えず何もできない子どもに良くここまで残虐なことが出来るものだ。鬼でももっとましだろうし、戦火でとらえられた捕虜でも少しはましな扱いだろうに。いくら責めてもこの手の人たちに期待できるものは何一つない。誰かがこの子たちを守らなければならないが、どんな法律を作り、どんな環境を提供したら守れるのか。生命も維持できず生存が出来ない状態で、健康的に育ち高い教育を受け才能を伸ばしてあげて日本を背負っていってくれるように育てるようにできるはずもない。しかもおそらくこの手の話は氷山の1角だ。真剣に向き合って何とかしようとしている人はいるのだろうが見えない。何かできるのか、自問自答が続く。

これほど衝撃的なニュースがあっただろうか!優れた政治家がどれほど貴重な存在なのか。日本の宝を失ってしまった衝撃ははかりしれない。ガラガラと日本が音を立てて崩れていっているように感じる。小さな子供への虐待、産まれたばかりの赤ちゃんを殺して埋める事件も後を絶たない、同居する家族を殺して捨てたりと、どこまで国の品位と実力が落ちていくのか。大企業の言うままに非人間的な働き方をし、家族を顧みないで働いていても、30年間賃金は上がらず、韓国にも抜かれ、国力は下がるばかり。食い止められるだろうか。もう間に合わないんじゃないか。そんな折、日本のために世界を相手に闘ってきてくれた傑出した政治家をこんな馬鹿な男のために失ってしまった日本は、もう一度這い上がることが出来るんだろうか・・。とてつもなく深い闇が広がっている。何か出来ることがあるだろうか。

 

新しい令和4年がはじまりました。令和3年12月から麻酔科専門医による「無痛分娩外来」を始めました。無痛分娩をしたいけどどんなことなのか良くわからない、と言う方に、実際に無痛分娩をしてくださる麻酔科専門医からお話しを聞くことができます。ご質問の内容は、施術時に痛みはありますか、、安全にできますか、費用について、が多いそうです。どんな医療も100%安全であるとは言えませんが、できるだけ安全にするために専門医にお願いしていますとは言えます。他の施設で出産を予定している方もお話は聞けますが、そこのやり方がわからないとご説明はできませんのでその施設の無痛分娩の方法を教えてください。また「無痛分娩外来」は有料です。当院出産の方は1千円、他の施設の方は3千円です。また外来受診の時に上のお子様を連れてきたい、という方向けに「託児保育」を始めます。3月からか4月になるか、時期は未定ですが準備中です。安心して診察を受けたり検査を受けて頂きたいと思ってのことです。専門の保育士がおりますが、完全予約制を予定していますので、ご希望の方はホームページで確認してくださいね。出産育児の支援について今年は飛躍の年にしますので一緒に頑張りましょう!

日本の女性の地位がジェンダーギャップ指数によると世界では120位程度で先進諸国だけでなく大部分の国の中で最低で、でしかも年々下がり続けていることについて、初めて知ったのは20年ほど前だったかと思うがかなりの衝撃を受けた。健康については申し分なく世界で1,2位を争うほどの長寿だし経済的には世界で第2位(当時)の経済大国でアメリカに次ぐ金持ち国でどうして?!と単純に感じたものだ。教育だって望めば高等教育が受けられるはず、とも思っていた。議員の数が少ない事は知っていたがそれほどの危惧するような状態なのかわからなかった。しかし今では実感としてわかるのは、日本の女性は潜在能力もあり磨けば才能もあると思うが、とにかく自立はしていないということだ。その元凶は「主婦でいる方がお得」に出来ている制度を根幹から変えようとしない状況にあると思う。それは「夫の扶養内で働く方が得」であるという事実だ。しかしこの制度は音もなく壊れており特に若い年齢では跡形もなく無くなっていると思う。妻と子供を養えるほどの収入がある男はほんの一握りだし離婚も多い。シングルマザーの何と多い事か。主婦でいられる女性は今や一握りなのに制度や法律は「専業主婦」でいることを前提に作られている。女性の側から声をあげる必要がどうしてもあると思える。男はどうでもいいと思っているだろうから自分達の手で自立を勝ち取らないと誰もやってくれないのだ。いいかげんに誰にも頼らずに生きていける社会を作ろう!

出産は人類が誕生し2足歩行ができ脳が発達して頭が大きくなってから危険になり命がけのものになった。神社に行けば「安産お守り」があり各種のお守りと同じに扱われている。神様に安産を祈るしかなかった時代が長く続いたからだろう。将軍のこどもが産まれる時には全国のお坊様を集めて夜どうし祈ってもらい、警護の武士は弓の弦を鳴らして安産を願ったという。それでも子供も母親も亡くなることもよくあった。それぐらい過酷で運に任せるしかない事だった。お産は「棺桶に片足を突っ込んでいるようなもの」という言い習わしがあった。そんなことを娘に教えてあげられる母親は今はいないだろう。産婦人科医師にとってお産は今でも怖く危険と隣り合わせの医療だが、安全に産まれるのが当たり前と思って出産する女性との意識の違いは年々隔たりが大きくなっていると感じる。それでも産む女性が健康と命をかけることに違いはないし実際に陣痛の痛みに耐えられるだろうかと恐怖感を持っている妊婦さんは多い。当院では「無痛分娩」を麻酔科専門医によって説明していただきその結果自分でお産の方法を選択できるようにと「無痛分娩外来」を12月から始めます。臨床側からの情報を提示することでへだたりが無くなることを願っています。