今だから話せる、親友との決別..②告白 | 比翼連理 ~執事の愛が重い件~

比翼連理 ~執事の愛が重い件~

当ブログは、年の差11歳の主従が送る日常の風景。ネグレクトの母から赤子の私を引き取り育ててくれた付き人の白侶(ハクロ)は、その美貌と優雅さで見る者を虜にする外面の良い悪魔。そんな彼のドス黒い“本性”を主人ならではの目線で書き綴るノンフィクションです。



肩に顔を埋めて泣く親友に
あの時はマジで

トシが死んでしまう

そう思った







嗚咽しながら

抱き付くに力を込めた親友が


泣きながら「逃がさない」と呟く

嫌な予感と、悪寒がした



状況が飲み込めず三森に
け舟を求める視線を送るが


帰ってきた言葉はやはり
この場に於いて、最も

聞きたくない言葉だった




うーん、コレは..言っても良いのかなぁあせる








「トシは水都はんの事が好きだったんだよ」








..ああ..おい止めてくれ..



俺はお前が中学の時に好きだった

女子を知ってる

高校入学と同時に

告られてたことを知ってる

お前の彼女だった女とも

話したことある



それなのに



鬱病で

今にも死にそうな時に

1嫌なカミングアウトしやがって



    

※ ※ ※

 あの頃の自分は同性からの性被害が多く、

男からのカミングアウトに

結構なトラウマがあった


同性に告白されると嫌悪感しかなく

極端に「気持ち悪い」と拒絶する傾向が強かった

※ ※ ※



今夜を乗り切る事も

出来そうにないやつ相手に


..断るのか





逃げ場のない状況と心境で

とんでもない告白をしてきた親友


終始私に抱きついた格好で

三森に代弁させる姿にも


正直..

情けないと思った



親友に対し、自分は今

失望の一歩手前にいる



トシは私の性格を

よく解っていたから

私がトシに甘いのも知っていた


だから


こういう状況なのか?とも考えた






「保身」と「親友」の命



 

あの状況で、俺に選べる

正しい選択肢

って何だったのだろう??




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