安定の白侶ード
さっき、仕事前に妻が言った
貴方たちって
｢別れる｣とか｢離れる｣とかの
言葉が想像できないわね(笑
私は“仕事”で傍にいるのではない..
白侶は私の付き人で
私は白侶の雇い主だ
実際
お嫌でしたらクビにすればいい
なんて
白侶は案外
ハッキリ、アッサリ言ってくる
もちろん
軽い口調で
そんな事が言えるのは
私が彼をクビにするはずがない
という
確かな絆が二人にはあるから
ではなく
(笑)
出来るものならやってみろ..
私はもう、貴方を
手放す気は毛頭ありません..
たとえこの身が
ストーカーと呼ばれるとも、
私は貴方の“全て”を愛し抜く
今更クビにしたところで──
私から逃げられると思うなよ..
単に病んでるだけ
＼変態、安定の白侶ッぷり／
これまで
愛が過ぎるが故に
私に関わる“全て”の人間が
大嫌いだったこの男
私が神父とデートに行けば
怒り狂い
修行を共にした恩人
｢聖(ひじり)｣を“最愛”と呼べば
嫉妬に狂い
自分以外の人間が私に近付くだけで
独占欲まる出しで敵意を
振り撒いていた
執着心の塊だった白侶だが
アホの私がやっっっと
前世の彼と交わした
『契約』を
心身ともに(※半分)成就させた為
※伴侶になるという条件は未ｸﾘｱ
考えを改めたらしい
良い意味で
開き直った白侶
＼もはや最強である／
まぁ、こんな男ではあるが…
それでも彼に
心底ウンザリしたことは無い
白侶は私を『裏切らない』
彼は子供だった私との契約を
前世、江戸の頃から400年以上
忠実に守り続けている
何があっても、どんな時も
白侶だけは
私の傍にいてくれる
白侶がいてくれたから
私は前を向けた
いつも心強かった
あの男は昔から
私の安心材料なのだ
どんなにケンカしても
すれ違っても
離れがたき、我が従徒
