キャバクラの姉ちゃんが
キャンプしたいと言えば
キャンパーに
〇KBに入団してしまった元カノが
船が好きと言えば
船舶免許を
行きずりの女が
住む所が無いと言えば
マンション買ってあげちゃう
本物の大バカである
兄の親友のSさん曰く
恐らく今後も
使う当てのないキャンプ道具を
持て余している故の
提案だった
斯くして、キャンプは始まった
兄もSさんも
キャンプ経験はない
景観が良いからと選んだ
キャンプ場には
付近に【熊注意】ののぼり旗を
5本は見た
近所のお婆ちゃんによれば
つい2週間前も
家の前の道路を
クマが渡っていたらしい
もう、テントは立ててしまった
食事の用意も終わり
後は銀色のやつを開けて
乾杯するだけ
!呑んだら寝る!
寝袋の用意も完璧だったのに…
2人とも、このままでは
眠れないとまで言い出す始末
仕方がないので
修行で野宿&山籠もり慣れしている
私が寝ずの番をする形で
2人は眠りについた
:
:
“いない”
安心した
その後は寝袋に潜り
私は夢も見ぬほど熟睡した
早朝…
という
兄の声に起こされた
どうやら見られていたらしい
Sさんに至っては
帰り支度までして車に乗っていた
怖い物は人それぞれだが・・
兄→幽霊
Sさん→私
・・・だって熊だぜ?