いつかの『あの夜』‥ | 比翼連理 ~執事の愛が重い件~

比翼連理 ~執事の愛が重い件~

当ブログは、年の差11歳の主従が送る日常の風景。ネグレクトの母から赤子の私を引き取り育ててくれた付き人の白侶(ハクロ)は、その美貌と優雅さで見る者を虜にする外面の良い悪魔。そんな彼のドス黒い“本性”を主人ならではの目線で書き綴るノンフィクションです。

去年は花火だけだったけど


今年は一部縮小して
祭りを開催するようだ


新庄祭の山車が
各地区で作られている

元々
大飢饉の死者を弔う為の祭だから
コロナ対策を徹底し
今年は
各々の地区を回るだけの予定で
開催するようだ




一昨年の話だが

コロナが流行する前は

兄も県外から

を見に来ていた



道すがら

街頭の占い師に視てもらった兄は
貴方には
白いお狐様が憑いている
と言われ
好奇心に目を輝かせていた


本当かどうか確かめたくて
私に振り向く兄

その目に映ったのは

縁日で買ったばかりの
狐の面を付けた私の姿


白狐の面は兄が買ったのだ

私があまりに酔っ払いに

絡まれるから

顔を隠していろ、と。



それなのに・・・



    

ガッカリした顔で

私を見る兄


占い師も占い師で

「あ?人間!?」
明らかに私を見て驚いた顔
ガーンもやもやガーンもやもやガーン



紛らわしいのは
だけにしろよ!!
気配を偽るな! 人間止めんな!
余計なお世話だッ

こういう顔なんだよ元からよお


むかしから

故あって霊能者に

悪霊と勘違いされる事が多い

お祓い
されそうになった事も
数回ある


お兄ちゃんに心配ばかり掛けて!
自分の行いは棚に上げ

兄はいつまでも
私に噛み付いていたっけ…


2年も経つと
『あの日の夜』も懐かしい思い出だ


兄に会って

ふと、思い出した


平和だった頃の夏祭