初対面だけど気になる人‥1/2 | 比翼連理 ~執事の愛が重い件~

比翼連理 ~執事の愛が重い件~

当ブログは、年の差11歳の主従が送る日常の風景。ネグレクトの母から赤子の私を引き取り育ててくれた付き人の白侶(ハクロ)は、その美貌と優雅さで見る者を虜にする外面の良い悪魔。そんな彼のドス黒い“本性”を主人ならではの目線で書き綴るノンフィクションです。

不定期だが
祓い屋の集会というものがある

そこで出会った一人の男


『邑木(ムラキ)』は
少々、変わった人間だった



  
変態サディスト




邑木の下の名前は知らない


もしかすると

集会に来ている誰も

彼の名前を

知らないんじゃないだろうか?



それ程に、邑木は

人に好かれていなかった



何しろ私が感じた

第一印象が

───である




私のことを知っていた


邑木は

私の名前と素性を知っていた



まぁ、悪目立ちするのが

才能のような私だから


何かしら噂でも

小耳に挟んだんだろう




「水都くん、気を付けろ」


それより驚いたのは


集会に来ている人間が

皆、私より邑木に

注意を払っていたことだ




ウソだろマジか?!w


集会も半ば


皆一様に砕けてきた頃だった

ついに

件の男がやらかした



邑木はいつの間にかスルリと

私の後ろに立っていて


私の髪飾りを盗って

走り出した



周囲から邑木の噂

聞いた後だったので

思わず大声が出た


静止のつもりで叫んだ

彼の名前に効果は無かった


今回の集会に

顔を出した狙いは

初めから『私のモノ』を

盗む事が目的だったようだ




呪術的研究


邑木の噂というのは

なかなかに黒いものだった



簡単に説明すると…


負の念が強い人間の身体の一部

もしくは持ち物を使って

世間的には好ましくないタイプの

呪術研究をしているそうな





    

集会所になった屋敷の西の棟に

私と白侶含め

数人で邑木を追い詰めた



ところが


予想に反して

邑木が
まさかの反撃にでた