彼の者御するは地獄の華..① | 比翼連理 ~執事の愛が重い件~

比翼連理 ~執事の愛が重い件~

当ブログは、年の差11歳の主従が送る日常の風景。ネグレクトの母から赤子の私を引き取り育ててくれた付き人の白侶(ハクロ)は、その美貌と優雅さで見る者を虜にする外面の良い悪魔。そんな彼のドス黒い“本性”を主人ならではの目線で書き綴るノンフィクションです。

旧暦で行事を行う我が家にとって、今年の七夕は8月6日。
なので、まだまだこのネタで行けると思います!!

どーも、鬼小姓が鬼のように仕事を持ってくるので精神的にも休みの無い水都です(_ _;)


七夕、というか・・・

それに近いか近くもないかというお話を、今日は一つ。





『立花をくれ』

と申してきたのは、再従兄弟殿だった。

何でも、新しい執事が欲しいとかで、腕の良いのを探しているんだとか。



私の親戚は、“いとこ”の姉妹を除くと、歳の近い者はいない。
今回『白侶を寄越せ』と言ってきたきた再従兄弟殿も、私とは、伯父と甥くらいに歳が離れている。

彼の言い分は────こう。

↓↓↓



小姓とは言って・・・
立花くんは、まるで「お世話係」じゃないか?

水都くんも子供じゃないんだ。
きちんと専属の秘書でも執事でも付けて、他の者と同じように生活したらどうだね?


うちの娘が立花くんを気に入っていてね

立花くんも、このままでは可哀想だろう!
こんな田舎では、「懐刀」も『宝の持ち腐れ』だ(笑)



───「先代の懐刀」───

本家を仕切る「影の実力者」、「影の傑物」。
これは、私が生まれる前から白侶に付いていた二つ名だ。



どうだね?
うちに来て、娘の専属をしてみる気はないかね


御座いません..




話し終わっちゃったよ~・・・(_ _;)


「引き離されちゃうー汗ビックリ
「どうしよどうしよーめそめそ

って、やってる可愛い俺を面白おかしく記事にしようと思ったのに!!


現実があまりにキッパリし過ぎてて、ブログネタにもならなかったお(´ω`;)



遠い所、わざわざこの様なド田舎までご足労お掛けしまして恐縮ですが・・・

いや、そこまで言ってねぇだろ。ww


この身の【主人】は、
この世でただ一つの【魂】と決めております..

それ以外の者にお仕えする気は無く、
それ以外の者に、指図されるつもりもありません..


わぁ、キっツい。ww


いや・・・その~、なんだ汗


再従兄弟殿、たじたじ。w


さらに詳しく話を聞けば、今度、娘が大学生になるそうで。
自分も、「専属の執事が欲しい」と宣ったのだとう言う。


再従兄弟殿のご息女は少し我が儘。
で、それを白侶に矯正してもらいたいのだそうだ。

私の顔を見ながら、『君はじゃじゃ馬の扱いが得意と聞いたよ(笑)』って、言われたぉ。

(´・ω・`)・・・?


行く行くは、御息女を白侶の嫁にしたいとも考えている様だ。


でも、それは無理だわー(_ _;)



この世に、「白露」を御せる人間みつ”しか居ない。

神にも逆らう男だが、惚れた弱味か、“みつ”の言う事だけは気持ち悪いくらい素直に聞く。


その辺の女の恋慕など、この男に通用するものk

成る程..
そういう事でしたら、確かに私が適任でしょう..

乗るかーいっ!!

ここまで私は────二人の会話を聞きながら心中、一人ツッコミを楽しんでいた。w

なのに、白侶のバカめっ!



女子大生
白侶大好き
顔は良いけど、お互い性格に難有り←


どうだね?
悪い条件ではないだろう(笑)

なぁ、水都くんからも言ってくれないか?


どうしても立花さんが良いと聞かなくてねぇ(笑)


ぇ!?ハッ
そそ、そうですねぇ!←先程の動揺が隠せない

そういう事は本人達の意見が一番d・・!←単に面倒くさ(ry
(ギロッ)
一番・・・ですが・・・・・ガーンハッ


おっかねぇー(-_-;)

すまねー御息女、オラは自分の命が大事だッ!!!!!



再従兄弟殿、

私も、もう子供ではないので(笑)
彼に居なくなられると、仕事上とても困るんですよw

再従兄弟殿も、白侶を引き抜いた事で厄介事が自分達に回ってこられても・・・

困るでしょう?


陰陽師としての汚い部分を引き受けているのは私達だと思い出させてやれると、タヌキオヤジは沈黙した。


毎回毎回、ナメられるのは良いが・・・
それでどうなるのか後先の事も考えて行動して欲しいものだ。

この忙しい時に、我々だって余計な面倒事は御免被りたいのだ・・・(-_-;)




再従兄弟様、そもそも・・・
この方以外に、私が愛情を持って接せられる「主人」など───

この世にいません..

おい!これまでの「調教」を「愛」と呼ぶつもりかお前(;°皿°)ハッ!?


帰ってお嬢様にお伝え下さい..
私には役不足です、と..



えーッ(;°皿°)!!!


一瞬、『一昨日来やがれ』に聞こえた人いる?w

そんなアナタは、【立花検定】中級者ですwww


って言うか主導権の位置な!!
・°・(T∀T)・°・




再従兄弟殿が帰ってから、白いのは、私が欲しくば自分の足で取りに来れば良いのです..と言っていた(笑)


人を頼って・・・・・

その程度も出来ない「思い」は「想い」とは呼ばない..
そんなものに、一々答える義理もありませんね..


・・・ま、その通りだけどさ?

白侶には憧れるけど、近寄りがたい、緊張するっていうのは、解る気もするんだよねぇ・・・。


だからかなw
少し、肩持ってやったのは。



じゃあ、自分で来れば答えてくれるのか?

勿論です..

全力で御断りさせて頂きます、
誰も、“お受けする”とは言っておりませんから..


そ れ 詐 欺 だ ぉ (´ω`;)

本人にメールしてやるつもりだったのに・・・
止めました(_ _;)



坊っちゃんも・・・
あ゛?

お前ごときにフラれてたまるか!

おや、私が貴方の「願い」を一度でも断った事がありましたか?

黙れッ!!
フラれる側の気持ちも少しは考えてやれと言ってるんだ!



────『お優しいことで』と嗤う真白い鬼の眼は、笑っていなかった。

理由は、知ってる。
解りきってる。




これが“みつ”だったらなぁ、なんて・・・

思っているんだ────きっと。