卒業式の日に 『おめでとう 私たち』 | しあわせのたね

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いつかあなたのまわりに 黄色いたんぽぽがたくさん咲きますように。。。

雨の卒業式

 

私は自宅でみんなからのLINEで様子を知る

 

会場が広くて迷子になってるってw

 

「1階じゃなくて2階だよ〜」ってw

 

 

 

 

なぜ今自宅なのかと

 

2年生に上がる前

「来年度の新しい教科書と卒業関連の経費の集金をします」と連絡があって

 

やっとの思いで生活をしてたので教科書代しか出せなかった

 

卒業関連は

・卒業式参加

・アルバム

・卒業記念品

などで2万円くらいだったかな

 

 

教科書代もそれくらい

両方は出すことできなくて

卒業式諦めた

自分の意思で参加しない人もいるんだけどね

 

 

去年夏頃にに袴のレンタルの話も出てきて業者の人が来てた

納得してるつもりだけど羨ましかったな

 

 

今日も

行きたかった

ほんとはみんなと一緒に式に出たかったな

 

オトナぶれば昇華させるだけの言葉並べることはできるんだけど

正直になれば

どうしても想いが残る

 

 

 

 

 

 

58歳 卒業式

こんな日が来るなんてね

想像できなかったんだよ

ただの出来ない憧れだと思ってた

ことあるごとに「学校行きたいな」って言ってきてはいたけどね

 

高校生の時、進学したかった

福祉大学に進みたかった

その当時は東北か名古屋だったかな

でも

そんなに経済的に豊かだったわけじゃないし

学力も自信なかったから

本気になれなかったんだな

 

大人になって

寮に入って5年間

手に職つけて和裁士になって

結婚して、娘生まれて着物縫いながら育てて

上の娘が小4の時、読み聞かせのお手伝いをしてる時

「教育支援員」の仕事を 教頭先生から紹介されて、長期休みには学童でパートで働きだした

 

そこから

私の「子どもの世界で働きたい」が実現していった

 

教育支援を6年やって

楽しかったけど

直接保護者に会わなければ子どもたちの想いを伝えられないと思って

 

学童の指導員になった

放課後児童指導員の資格出来た年に取得して

4年目にNPOに出会う

「もっと豊かな経験をさせてあげたい」っていう想いに叶う場所だった

 

NPOの中で若い情熱のある人たちと社会課題に向かって

任期満了で6年で退職

 

この先どうしようと

途方に暮れてる時に教えてもらった専門学校への進学の道

 

奇跡が起きた

 

 

 

転職を考えていた頃

いくらアタックしても越えられなかった

「保育士か教員の免許はありますか?」の質問

経験年数はそこそこあるのに

なんでダメなんだってあの頃は思ってたな

 

今ならわかるよ

やっぱり時間とお金をかけて学ぶことに専念して

集中して専門の知識を習得するのは

それは責任が伴う

 

試験をうけ

実習に出向き身体にも心にも刻まれた経験と感情と見解も

なにものにも変え難い未来に対する誓いなのかもしれない

 

 

2年間の専門学校での学びを終えて思うのは

 

「まだ足りないな」って

「これは基礎なんだな」って

 

 

ここからまた始めたいって思う

基礎を身につけられた上に重ねていきたいと思う

 

 

 

 

生きてきた時間が長いから

もしかしたら先生たちに面倒なことたくさん言って来ちゃったんだろうなって

 

だって

見えちゃうんだもん

 

若い子たちは一つずつを積み重ねることが大事だってわかっちゃいるんだけど

 

遠回り大事だよって言いながら

近道教えようとしてしまっていたかもしれないな

 

ごめんね

 

 

 

 

学校からの企画だったんだけど

 

「2年間支えてくれた家族へ新しい誓いとお礼を」って

 

それを二人の娘宛に書いて

 

今日学校宛に返事をもらったものを

jmessageで受け取った

 

QRで読み込むんだよ

すごいね 今は

 

ふたりがきっとコソッと相談して書いてくれたんだろうな

 

大人になった娘たちが

支え、見守ってくれた2年間

 

 

『次の夢はなんですか?

どこに行きたいですか?

何を見たいですか?

何歳になっても夢を語り合いましょう。そして一緒に叶えましょう』長女

 

『この先も、

いつか咲き渡る花畑のような道に種を植え、萎れそうな蕾に水をやる、

そんな強く優しい開拓者であってください』次女

 

 

 

そんな心のこもった言葉を

母である私に投げかけてくれた

 

 

感謝という言葉ではまるで足りないんだけど

私のところに来てくれて

一番そばにいてくれて

足りない姿を見ながら自分で補いながら育って来てくれて

ありがとう

 

 

私は幸せだ

 

 

 

 

窓の外に雨音が聴こえてくる

 

同級生たちが家路に着く頃上がってくれたらいいな

 

晴れ姿を高揚した顔で

写真を撮りあってる姿が目に浮かぶ

 

先生たちが嬉しそうに微笑んでる姿が

 

 

 

 

巡り会ってくれて

いろ〜んな想いを共に過ごしてくれて

ありがとう

 

 

どうか

この先の人生で迷った時に

「まだ大丈夫。私は行ける」と自分の胸の中の暖かさに気がついてくれますように

 

 

 

 

 

おめでとう私たち

 

それぞれの新しい場所へ

 

 

 

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