【日弁連の選挙管理委員会から記事の削除要請やタイトル変更を言われました】 | 弁護士みなみかずゆきのブログ - ON AND ON -

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このブログは2015年1月25日に投稿しましたが1月28日に日弁連の選挙管理委員会の副委員長さんからお電話で削除要請を受けました。


削除要請の理由は候補者に飲みインターネットでの選挙活動を認め、一般会員によるインターネットでの選挙活動を禁止する会則に違反しているという理由です。


このインターネットの選挙活動を規制する会則は今回の選挙から適用される新しい内容だそうです。2年前の日弁連会長選挙でも、4年前の日弁連会長選挙でも、僕はブログで特定候補への応援を熱心にしていましたが、当時、僕は日弁連から制限を言われませんでした。


僕は日弁連の会長選挙における自由な意見表明や議論をこのように制限する会則には憲法が保障する表現の自由との間で問題があるのではないかと電話をくださった日弁連の副委員長さんにお伝えしましたが、「そのような意見があることは理解してますが」とのことでした。


さて、副委員長さんは電話の前半では「記事の全部の削除を求める」ということでしたが、電話の中のやり取りで特に問題がある箇所をいくつか指摘されました。たしかに、その内容は特定候補への投票を求める内容だと思います。


削除しない場合は、会則に違反するとして懲戒されるかもしれません。懲戒がされると重たい場合は退会命令や業務停止などもあり。それはたくさんの人に迷惑もかけることです。


そんな緊張感のある状況だからこそ、文書での削除要請をするようにお願いしました。あとで疑義が生じたら困るので。


日弁連は、外に向けたときにもこのように選挙における自由な議論や呼びかけを否定するのでしょうか。これまで社会に向けて様々な意見を表明してきた日弁連ですが、日弁連会長選挙における自由な議論は望んでないようです。


ということで、以下には今日、日弁連の選挙管理委員会の副委員長さんから特に問題あると指摘いただいた箇所の段落冒頭に★を付します。(追記 タイトルの「日弁連会長には高山俊吉さんを当選させよう!!」にも削除要請があり,1月30日において,削除を求められた内容にはさらに削除線を付しました)


写真は今日、というのは1月28日の昼ご飯。乗換駅の天下茶屋のパン屋さん。


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前回のブログは僕にしては珍しい論理的な内容で、好評を博しアクセス数も多かったのに、今回はいつも通り僕らしい感情先行のギャーギャーギャータラ記事。日弁連会長選挙について。


僕は今年の日弁連の会長選挙、ほんまに最初は大阪から立候補の準備をされていた金子武嗣先生を応援するつもりでいた。いろいろ考えてはいたけど、金子先生には弁護士になった1年目いろいろお世話になったし、尊敬するところもいっぱいあって何よりも直接よく知ってる人だから応援しようと思っていた。


しかし、大阪からは中本和洋先生という先生も立候補の準備がされているとかなって、昨年のある時期、突然に金子先生が立候補準備をやめると発表されて、気が付いたら僕の事務所にも中本先生を応援しようみたいなチラシやパンフレットが届くようになった。


で、僕は、まぁ日弁連の会長選挙には興味もいっぱいあるし、中本先生に早いうちに「応援します!」とメッセージを寄せれば、中本先生が会長になったとき、何かしら政策意思決定に切り込めるかなと、応援メッセージを途中まで書いてみたりもした。


そんな中、けっきょくなんもしてない中で、日弁連の会長選挙が始まった。


立候補したのは、先の中本和洋先生と、かつてから日弁連会長選挙に何度も出ている高山俊吉先生。


★僕は、主流派当選確実の中本和洋先生に投票する予定で、「今回は無風選挙かぁ」くらいの気持ちでいましたが、今は違う。


★絶対に絶対に何がなんでも中本和洋先生を当選させたくないし、高山俊吉先生を当選させたいと思います。高山俊吉先生を応援します!!!


中本和洋先生が、自民党政務調査会長の稲田朋美さんが代表を務める政治団体に政治献金をしていたことが判明してからの、その問題を指摘した弁護士さんに日弁連がブログの削除を指示したとか、それってむしろ弁護士会の現在の執行部こそが、こぞって中本先生を当選させる運動しているんとちゃうの?という流れにもうウンザリしたからだ。


中本先生は、広島生まれで戦争のむごさや平和の大切さをよく語っておられる。安保法制に明確に反対する内容ともいえる中本先生の事務所ニュースの文章もとてもよかった。また中本先生は、あの世代の弁護士さんにしては珍しい工学部出身で、同じく理系出身の僕は共通点があってむしろ「どんな先生かな」という興味はある。


★しかし、もう中本先生は応援するつもりになれない(もともと応援や支持を表明してないけど)。


中本先生が稲田朋美さんに政治献金をしていたことを、公聴会やらいろんな場面で何人かの弁護士が問題にしてからというもの、あっちこっちで「中本先生は悪くない」みたいな、真正面からの説明でもない、もうわかりやすいくらいの政治的な火消しが、あっちこっちから。


僕も尊敬する大阪の弁護士さんも、ブログで「中本先生の特定の政治献金だけ問題にするな」というようなコトを投稿したと思えばすぐに、中本先生の公式ホームページとほぼ同文の言い訳文章にして記事を削除したり。


弁護士業界にいない人からすると、この僕のブログってなんのこっちゃかわからんと思いますが、とにかく中本先生というより、中本先生を担いで日弁連会長に据えようとする人たちはヒドすぎる。


そんなことやから、弁護士が日弁連を信用しなくなるんやとその思いに尽きる。日弁連という機構を信用した自分がバカでしたという気がする。


日弁連会長の役割はむしろ弁護士業界の外との、特に政治との交渉ごとだと言われる。確かにそうだろう。


しかし、日弁連なんて、もうかなり昔から、政治からも官僚からも他士業団体からも経済界からも「潰してまえ」と思われていた団体である。その中で、日弁連は生き残りのために、いろいろ差し出してきた。


簡裁代理権を司法書士会に差し出し、司法修習生給費制を差し出し、そうやって弁護士の食い扶持を差し出して、潰されないようにすると言う名目でいろいろ差し出したけど、救われたのは個別の弁護士の生活ではなく、けっきょく執行部と呼ばれる人たちの立場とメンツだけだったのではないか?


中坊公平さんは、一見すると政治家と渡り合えるリーダーシップを発揮して整理回収機構(RCC)なんかで弁護士業界にずいぶんお金を引いてきたけど、けっきょく司法制度改革で弁護士の生命線をいっぱい政治に差し出して、弁護士の体力をボロボロにしたではないか。


そんな主流派と呼ばれる総合与党みたいな大阪と東京の一部の弁護士グループから次々と出てきた日弁連会長に、もうこれ以上、僕はボロボロにされたくない。


中本先生はきっと個人的には良い人だろう。身近な存在だったら生活安定になるような仕事を紹介してもらうとか関わりも期待できただろう。しかし申し訳ないけど、直接の知り合いでもなんでもない。


そんな中で、最初に書いた金子先生を応援するグループの弁護士さんたちもが、トットと中本先生を応援する側に回り、そして立憲主義を否定する稲田朋美さんへの献金問題を指摘したらこぞって火消しに回り、そんな中で出てくる政治力のある日弁連会長なんてもういらん。


★むしろ高山俊吉さんがいい!高山俊吉さんは原理主義ともいうべく、とにかく曲がったことを認めない政策だ。実現可能かどうかは別にして司法制度改革ともキッチリ決別、ハッキリ否定。


★主流派の中本先生が日弁連会長になっても、政治との交渉の名の下で、弁護士の基礎体力の切り売りが進められるだけだ。


それならドーン!!!


★塗り壁のように、ガンとして融通の利かない高山俊吉さんこそが、日弁連会長になって、今の日本社会では数少ない頑固な理屈を貫いてほしい。


★日弁連会長には高山俊吉さんを当選させよう!僕は日弁連会長選挙で高山俊吉さんを熱烈に応援します。