今更観てないとは言えない『博士の異常な愛情』 | 自転車から今日は♪

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正しい映画タイトルは

 

『博士の異常な愛情 又は私は如何にして

心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』

 

スタンリーキューブリッ監督 1964年のアメリカ映画

 

d9nchan様ご推薦の映画ということで拝見しましたよ

 

ジャンルはコメディらしいです。

(そうなのか? うーん まぁ そういうことになるんだろうなぁ 笑)

 

この作品以外にもシネマ門下生向けの作品をご紹介下さり有難うございました。

 

 

 

そして、ヒッチコック監督の『サイコ』観たのであれば、そのついでに

ぶらり途中下車してブライアン・デ・パルマ監督の『殺しのドレス』を観てちょーだい

 

『殺しのドレス』を推してくれたがちゃん様

 

途中下車の旅する気満々で、『殺しのドレス』を探しに行ったものの

見つけられずでごめんなさい。

ですが私が「博士の異常な愛情」を見終えたその日

ストレンジラブ博士の顔写真ががちゃんさんのタイムラインに上がってきまして

頑張って記事上げれば、博士の顔写真が並ぶぞ!

と私水爆にまたがったコング少佐みたいに ひゃっほ~!な気分になりました。

 

『博士の異常な愛情』はがちゃんさんの「僕のお気に入り映画BEST200』の57位

数ある名作の中からの57位ですから、やっぱりこの映画凄い作品なんだなぁ

 

私が参考にしている『いまさら観てないとは言えない映画50』はこちらになってます

 

 

 

今回はネタバレせずに結末含めて全部書きますが

ラストシーンは爆発で終ります。

 

そして爆発映像と共に優雅に流れる「We’ll Meet Again」

 

また会いましょうって歌われても、もう爆発しちゃったし! 

皆んないないし 会えないし!

 

今だからちょっと冷静に、監督おふざけが過ぎませんかなんて言えますけど

このエンディング不覚にもぶはっ!と笑ってしまいました

 

↓『博士の異常な愛情』のエンディングです

 

 

 

 

映画の原作となった小説はとてもシリアスな作品だったようです。

それをキューブリック監督は、プロットはそのまま

だけど捻りをきかせて、皮肉たっぷりなコメディ映画として仕上げます。

 

コメディと言う割に内容は核爆弾で世界が大変になってしまう

偉い人達なんとかしてというですから、観ている側は戸惑います。

 

でも、なんかジワジワとくるものがあるんですよ

こういう笑いって何て言うのかな

少し前に流行ったネットスラング風に表現するなら

 

”香ばしい人達をニラヲチする映画”

 

って説明してもわかんないですよねぇ

 

そだ!思い出した!私の父がいたぞ

 

その昔の話、私がまだ若く実家にいた頃

私の父は深夜の討論番組なんかをよく見て、その翌朝は

昨日は眠れなかったとブツブツいいながら、楽しそうに感想を語っていました。

 

いや~ 昨日はすごかった~

誰々と誰々が喧嘩になって荒れに荒れまくってだな~

その隣で誰々が全然関係ないことを主張して話し合いにならないんだ

いやもう傑作だ~ わっはっは~

 

父はですね、正しいと思われる討論がなされることよりも

討論が荒れることをこなよく愛したと

悪趣味ですよね

でも『博士の異常な愛情』って私はそういう映画だと思うんです。

 

では本編です
 

 

♬ てーてー てっててー ♬

 

滅亡まで生テレビ

徹底討論! 正しい人はだれだ!

 

ペンタゴンから中継でお届け~♪

 

 

 

お題目

 

 

ソ連が皆殺し装置という物騒なモノを作っているという噂が流れています。

西側にいる偉い人たちは、ほんとかなぁ ただの噂じゃないのと

だったらウチも全員皆殺し装置作っちゃえばいいんじゃない

でも相手の出方次第だよねー 

と言ってる中、一人の司令官が、大統領の存在を無視して勝手に暴走し

R作戦という水爆を使用する恐ろしい指令が出されてしまいました。

この作戦が実行されると下手すると地球にいるひと皆死んじゃうかもしれません。

 

パネリストの皆さんはどのようなお考えなのでしょう

 

 

 

 

リッパー准将

 

 

 

アメリカ空軍で司令官やってます。

 

てゆーか 俺悪くないしー

先に攻撃してるの あっちからじゃん

エビデンスだせ?

俺の大事なアソコが最近変なんだよ

えっちしてても疲労感感じるし、体液も喪失してるんだ

あいつら、水道水にフッ素混入させて、俺らに気づかれないように攻撃してんだよ

これは緊急事態だ

攻撃を受けてるから、大統領の判断を通すことなく俺が支持を出す。

軍事の素人は引っ込んどれ

 

 

 

 

マンドレイク大佐

 

ボクはイギリス人で、リッパー准将の補佐をやってます。、

アメリカさんとは同盟国なので形式上仲良くしなきゃいけないんですが

リッパーさんが勝手にやってくれるので、ホント困ってます。

一応相手にあわせてますけど、うちの国で炎上されるのとかマジ勘弁。

 

将軍とのやりとりから、頑張って秘密の暗号解読しました

 

 

 

アメリカ大統領

 

国民からの好感度は大切です。平和のために頑張ります。

専門家じゃないので皆さんから教えを乞います。

慎重に、慎重に… えっ はやく結論出せ?

てゆかさー なんでみんな勝手にやるんだよー

大統領なんだぞー いちばん偉いんだぞー

俺の存在無視すんなよー

 

 

コング少佐

 

 

水爆つんだ爆撃機に乗ってソ連にむかってます。

R作戦の命令をうけて特攻してますが、ピンチを切り抜けながら水爆守るうちに

爆弾に愛着もってしまいました。

わかってないよな~ 現場を知る人間こそが一番偉いんだ

R作戦遂行のために頑張るぞ!ひゃほぉ~!

 

 

ソ連大使

 

緊急事態と言われ、特別ゲストで呼ばれちゃいました

ゲストなので大人しくしてますよ 

大人しくしてる時ほど、なんかやっちゃうって言いますけどつい…ね

ふふふふ♡

 

 

 

ダージドソン将軍

 

 

祭り好きのVIPPERです。お祭り会場はここですか?

えっ作戦が失敗?

俺関係ないしー 発案したの違うやつだろ

Aさんの案は、あーいう問題あるし Cさんの案はこうだしなぁ

俺の意見?

場の空気読んで、これだと思うのを探すのがいいんじゃない

オマエラ面白いネタもってこい

 

 

ストレンジラブ博士

 

 

ドイツ出身の科学者です

この人は、正直何考えてるか想像つかないので書けません。

 

核爆発したらノアの箱舟みたいに炭鉱に隠れて100年過ごせという

特別案をだしました。

ただし行ける人か限られてるので、優秀な男1に対して美女10人という

比率で選出しろと言いました。

 

博士のだした最終案に、俺は俺は?そこに行けるの?と

パネリスト(?)な皆さんが群がり映画は終わります

博士は、ちょっと気になるポーズをしかけますが、保身に走る偉い人たちは

そんなことは見なかったことにして、ストレンジラブ博士を持ち上げる。

 

 

 

 

 

 

 

以上パネリスト様の人物像は、映画をご覧になった解説をふむふむと

読みながら、人物像を意訳したらこんな感じになるのかなぁと想像しながら

纏めてみたのですが、どうでしょう。

 

 

初見でみるとちょっと辛辣すぎて笑えないよーと

私は若干ひいてしまったのですが、記事を書くために

登場人物の紹介記事を書きはじめてみるとあら不思議

 

あらこの人、ちょっと私と似てるんじゃない?

 

とか

 

こういうこと私もリアルでやったりする

そうか、私ってまわりからこう思われてたりするんだわ

これはイタいわー

 

とか共通項を見つけるたびに苦笑い。

自分の似たところをデフォルメされて作品にされちゃうと恥ずかしいですね

 

そして、何かやろうと頑張ろうとするけれど、意見が定まらずに流れてしまう

組織のグダグダ感や滑稽さもアルアルな話だよな~

 

賢い人は大局を見ろというけれど

さらにさらにとズームアウトして全体を見てみれば

そういう偉い人ですら滑稽にみえるブラックコメディだということ

 

冷戦と言われていた時代

あの頃私は子供でしたが、世界が緊張しているぞというのはちょっとだけ感じました。

 

自分のいる世界がどれだけ危うい立場にあったのか

大人のひとだれば、もっともっと思うことはあったのだろうなぁ

 

蚊帳の外で偉い人がこんな感じで議論しながら世界をつくってたら嫌だよなぁ

もうみーんな爆発しちゃえ!

不謹慎なジョークとばして笑い飛ばしてしまえ!

まわりに何か言われても、映画作ったのは自分だしその責任はとるよ

 

そして心の中でちょっとだけ毒を吐いたら、今度は自分の頭で物事を考えるんだよ

キューブリック監督はそんなメッセージを送ってくれたのでしょうか

 

作品を拝見し私はこのような感想をもちましたです。