『ゴジラ』(1954年)~戦争に愛を奪われた悲しい博士の物語 | 自転車から今日は♪

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愛用のママチャリで鼻歌歌うのが大好きです。
小さなおうちでの生活をのんびり綴ってみたいと思います♪

ゴジラの声ってね

コントラバスで出しているんですって

 

調べてみると演奏法についてあちこちで議論されてて

すごいぃ~!と思っちゃった

 

こちら短い動画ですがご参考までに

 

 

 

 

 

サブタイトルは、りいどさんのコメントを

そのままひっぱってきちゃった^^

 

 

 

 

円谷英二氏が特撮監督の道を志すきっかけになったという

初代『ゴジラ』を拝見し

その後現代の特撮ってもの感じたくて

庵野秀明監督の『シン・ゴジラ』を

 

そして今度はゴジラのオリジナルを知ってみたくて

またまた昭和に戻って初代ゴジラです。

 

んで只今エヴァンゲリオンシリーズの

「序」と、「破」をみて「Q」を観てるところですが

頭の中ジェットコースターになってます。 

 

でも、とりあえずは初代『ゴジラ』の

感想書いておこうかな

 

 

 

 

 

ゴジラ君はいい怪獣なんでしょうか

それとも悪い怪獣なんでしょうか

 

ゴジラを知らない人たちが真っ先に浮かぶ疑問だと思うのですが

シン・ゴジラ、ファーストゴジラ

二作品観てみましたが

今も答えることはできません。

 

どっちなんだろね

 

シンゴジラ君は、のっしのっしと東をお散歩しているだけで

人間に悪さしてるわけではないのですが

散歩の仕方が度を越えていた為攻撃の対象になってしまいました。

 

初代ゴジラ君もそこは同じです。

 

ご覧になった方のコメントに

ゴジラシリーズというのは、我らが祖國に喝をいれにくる

実はメッセージ性のある物語なんだよ~

 

の推察がありましたが

なるほどその通りななぁと感じました。

 

 

 

 

『シン・ゴジラ』は人間ドラマを極力排除した

ドキュメンタリー風の仕上がりになっていて

津波とか原子事故など東日本大震災を思い起こすような

ゴジラ=天災みたいな

監督さんも作る時そのあたり意識されたのかな

 

初代ゴジラはズバリ戦争でしょうね。

東京大空襲があって原爆があって

公開された1954年というと終戦から9年という

時代背景になりますが

 

9年。

 

とりあえず私は自分の人生で最も大きな事件だった

離婚におきかえて想像してみますが

9年たったからといって…

なんかこう言葉にできないようないろんな気持ちが

わきあがってきます。

 

自分の離婚程度でこれだけ感じるのですから

戦争を体験した方はもっともっと思うことはあっただろうな

 

 

次に本題

 

 

”戦争に愛を奪われた悲しい博士の物語”

 

ファーストゴジラの人物関係は

こんな感じになってます。

 

 

古生物学者の山根博士(志村喬)は

妻を亡くして娘恵美子(河内桃子)と二人暮らし

 

小津安二郎監督の映画に登場してきそうな親子で

 

 

ローマの休日に登場しそうなお洋服着た

恵美子さんは志村喬パパに

「お父さま、お父様」の呼びかけます。

 

萌えてしまいます。

 

 

 


ゴジラ登場。

 

詳しい話は省きますが冒頭

パニックになった船の乗組員が

モールス信号を送る場面が登場します。

 

ツーツツー というこの音

この音理解できない人間からすると

ちょっと不気味じゃありません?

 

昔読んだ江戸川乱歩の小説に

 

そこのオンナ何をした!

 

ほーほっほ SOSよ

SOSくらいなら私にもわかるわ

 

とやってピンチから逃げるエピソードがあるのですが

このとき私はイイ女になるためには

モールス信号でSOSが出せるのは必修科目なんだわ

と思ったことをがありました。

 

私はこのツーツツーというモーリス信号の音を聴くたび

 

あーごめんなさい

 

このトシになっても未だに

SOSを聞き取ることができないでいます。

 

と懺悔したい気持ちになってしまいます。

そして今回もそういう気分になりました。

(スミマセン脱線しました)

 

 

志村喬さん、「七人の侍」でリーダーやってたし

この人がエヴァでいうところの

黒幕のゲンドウか~ と思ってたら

 

ちょっとお茶目な恐竜大好き博士でね

 

 

博士はもうひとりいたんです

それがこの人

 

芹沢博士(平田昭彦)27歳です

 

 

 

芹沢博士は、山根博士の愛弟子で

山根家にもしょっちゅう訪ねていた模様。

 

娘の小さな恵美子さんも

 

お兄様♡

 

とかなり慕っていたようでそんな二人をみた

父親の山根博士もいずれ婿養子にと

そんなシナリオがあったようです。

 

ところが恵美子さんにあれほど優しかった山根お兄様

戦争で顔を負傷してしまったことをきっかけに

距離をおかれるようになってしまいました。

 

 

 

 

自分は世捨て人だ

恵美子さんの夫になるような器の人間じゃない

 

そうやって恵美子さんを拒絶している風な

芹沢博士でしたが恵美子さんこと大好きだったんですよ。

 

お兄様とよび自分に優しくしてくた憧れの人が

婚約者となったのに、彼の気持ちがわからなくなった。

 

博士の気持ちは視聴者はまるわかり

でも当の本人は気づかない。

 

白衣を着た賢そうなイケメンはただひたすら

欲しい女が手に入らないと苦しんでいる

 

これ結構キュンキュンしませんか?

 

私はしましたね~ 笑

 

恵美子さんの存在は彼にとって唯一の光でした。

 

何にも知らない恵美子さんは

少しでも距離を縮めたくて無邪気に質問します。

 

今はどんな研究をなさってるの?

秘密になさってるど、

恵美子にだけは教えて~

 

理性の塊のような芹沢博士ですが彼も男です。

恵美子さんの前ではあっけなく陥落しちゃうんです。

 

ここも萌えます。

 

ボクの世界が人から理解されなくても

恵美子クン、君がボクのことを知ってくれたら

ボクは十分幸せなんだ

一緒になれなくても、それでいい。

 

彼は化学に精通しているようで

ゴジラに対抗できるようなおそろしい秘密兵器を

開発しちゃってます。

 

でもこの研究が世に送り出せば悪用され

戦争に使われてしまう

芹沢博士はそれを避けたかったわけですね。

 

恵美子さんたら、こんな素敵な人から愛されて

 

顔の傷なんてかんけいないよ

YOU!幸せになっちゃいなよ☆

 

芹沢博士推しの私はそう思ったのですが

そうはならなかったんです。

 

 

 

はい。でました主人公

 

尾形(宝田明)は船会社で働いており

その船がゴジラにやられてしまったことで

ゴジラをなんとかしなてはと奔走します。

 

乙女の恵美子さんの前にランニング姿で現れて

マッチョな肉体美を披露したり

「大丈夫か」と声をかけるとき

必要以上に身体を密着させてきたり

ゴジラ出現のパニックに便乗して大接近

 

以前から面識のある人間同士みたいだし

ゴジラ騒動をきっかけにこの二人は恋仲になるのかなぁ

 

と思いながら私は映画を観てたのですが

この二人既にデキてたんですよ

 

純情そうな顔して恵美子さん二股かいっ!

 

 

 

芹沢博士、不謹慎と思いながら

ゴジラに自分自身を重ねたた部分

あったんじゃないでしょかね~

 

出来るものなら全能の神となって

感情のままに動いてみたいけど

自分の理性はそうさせない。

 

半分妄想入ってますが

そんな貴方が私は好き♡

 

対してバカップル二人(ごめんなさい)の行動は

すっごく浅いんですよ

 

なんか既視感あるよなぁと思ってみたら

これだ!

 

初代キングコングでイチャコラしていた

あのバカップルだわ

 

 

愛し合った二人の意見こそが正義とばかりに

二人はお父様の山根博士の元にいって

結婚の許可を得ようとするのですが

 

ばっかもーん!

 

と怒られて帰されます。

 

 

 

実際は結婚の話を切り出そうとしたら

ゴジラの話になって、カップル二人が

 

殺しちゃえばいいじゃんと短絡的に伝えて

そう簡単にどうこう出来る問題じゃないんだぞ

という流れだったのですけどねー

 

男女の恋愛観とゴジラ考を

リンクさせてみせる構図がなかなかニクい。

 

愛し合う男女は

今度は恵美子さんの婚約者の芹沢博士の元を訪れます。

 

でも、彼女を愛していた彼は全てを悟ってしまうんですよ

 

 

君だけに見せてあげようと開発した

封印するつもりだった兵器の存在を

何故か親友尾形が知っていて

 

その尾形は、悪いのは彼女じゃないと庇うんです。

 

人類を守るために貴男の開発したナンチャラってものが

どうしても必要なんですというセリフは

 

あなたには申し訳ないけど、僕たちは愛し合ってるです

 

という風にも私は聞こえましてね

 

 

なぁーに 言ってんだよ このバカが

自分たちの恋愛ごっこを盛り上げるために

人の人生ひっかきまわすなよ

 

 

と私は思いましたけど、紳士な博士はそんなことは言いません。

 

ねぇねぇ どうする?

悪者にならずに説得するには

どうしらたらいいんだろねぇ~

 

とコソコソやってたのもお見通しだったのでしょう。

こんなチャラい男でも彼女が好きな男はこの男。

 

結局彼はどういう決断をしたかと申しますと

只今映画版を拝見しているエヴァンゲリオンで例えるならば

 

碇くんをみてるとポカポカすると言い

シンジと父親を和解させようと食事会を企画した

綾波レイを見て

 

邪魔者は私じゃないと

3号機には私が乗りますと志願した

 

エヴァ破のアスカちゃんであり

 

碇ゲンドウはキラいだけど、愛するユイが幸せであれば自分は満足だと

人類補完計画に手を貸してしまった冬月コウゾウではなのかと。

 

愛の形はさまざまで

いろんな形があるのだよ

 

 

でもまさか、こんな昔の特撮パニック映画で

女子たちの萌えを凝縮したような逸材を発掘できるとは!

 

何はともあれ孤高の芹沢博士

 

主人公尾形のような肌の露出はないのに妙な色気がありました。

 

よろしいですね。