先月31日で岐阜高島屋が47年の歴史に幕をおろしました
高島屋の閉店で岐阜県の百貨店がゼロになってしまいました。百貨店のない県は4番目で、岐阜以外は山形、徳島、島根となります。山形も前は地元の大沼など複数、徳島も駅前にそごう、島根も電鉄の名前で知られる一畑百貨店がありましたが、いずれも閉店しています。
なぜ本日この話をするかというと、3年前に岐阜に遠征した際、高島屋の横を通ったからです。岐阜市内の画像も撮っているので上記リンクもご覧ください。店内に入らなかったのはすでに夜遅かったので閉まっていたためです 高島屋のある柳ヶ瀬地域は美川憲一の歌で有名ですが、岐阜市の繁華街として知られています。
岐阜高島屋の閉店の原因は次のことが考えられます。
① 百貨店という商売自体がオワコンであるため
上記で挙げた百貨店なし県もそうですが、元々あったにもかかわらず閉店しているのは、百貨店という商売が限界を迎えているということです。これは地方だからでなく都市部でも同じことで、川口や柏のそごうの閉店が記憶に新しいですが、わざわざ高価な百貨店で買わずに、イオンなどのスーパー、インターネットでより安いものを購入することで充足してしまうためです。前者はこの後の④にも関係してきます。後者の理由はデフレもありますが、利便性という観点もあるでしょう。
② 名鉄岐阜市内線の廃止で、岐阜駅からのアクセスが悪くなったため
(Wikipediaより)
以前は岐阜駅より名鉄岐阜市内線という路面電車が柳ヶ瀬の近くを含めて走っていました。ところが、2005年4月に周りの路線(揖斐線、美濃町線など)を含めてすべて廃止されてしまいました。理由がモータリゼーションの発達によるものですが、路面電車と車の共用が困難だったことが原因のようです。昨年開業した宇都宮LRT(ライトレール)が道路に後付けのところが多いにもかかわらず成功しているのを見ても、これは何らかの対策ができたと思えます。あとは名鉄が周りの路線も廃止してしまうくらいやる気がなかったのでしょう。まぁ他社に委ねる話もうまくいかなかったようですが。
上記訪問した時に岐阜駅から柳ヶ瀬の高島屋まで歩いて20分くらいかかった気がします。地方の人ほど歩かない傾向があるので、わざわざ歩いたり短い区間バスに乗ってまでして行かないでしょう。その結果、柳ヶ瀬はシャッター街としても有名になってしまいました
③ 客の買い物が名古屋にシフトしたため
上記②にも関連する話であるのですが、岐阜駅から高島屋が遠くなりました。しかもJRも名鉄も高速化を進めており、岐阜から名古屋までJRの新快速でわずか20分のため、選択肢のない地元よりも店や品物が充実している名古屋に行った方が都合がよくなることが多いでしょう。池袋に埼玉県民が集まる理由もほぼ一緒です あくまで岐阜が名古屋のベッドタウン的な役割にしかないということですかね。
④ 郊外にシフトしたため
モータリゼーションが発達することで地方は特に車でのアクセスを重視します。結果的にロードサイドのイオンなどの大規模スーパーの方が駐車場が無料だったり、そこで全て揃う、長時間時間を潰せるなど都合が良いのです。事実岐阜市は郊外が広く、ロードサイドに色々な店がありますからね。
その結果他の地方都市ほどではないにしろ、駅前がパッとしない状況になっています。駅前に高層ビルは建っていましたが展望台以外どのような使い方をしているか不明です。
他の地方都市では最近駅を何らかの形で再利用しようという運動をよく聞きますが、今は駅に人が集まらないから無理というのがわたしの持論です。
⑤ 風雨来記4でのアピールが足りなかったため
これは多分違いますが
風雨来記4は上記の岐阜遠征の時も散々話しましたが、岐阜をバイクで回るゲームで、2021年に発売されたものです。
とにかくわざと東京、札幌、名古屋、大阪、福岡などに一極集中させるようなことをやっている気しかしかないんですよね。
おしまい。