清貧、なんていう言葉があって、
少々憧れたりする。
そこには、美しさがあると思う。

たぶん、無駄、なことが贅沢であって、豊かさでもあると、
私は思っていて、
清貧は、憧れにすぎない。

わびさび、と言うけれども、
それを極めようと思ったら、えらくお金も掛かります。


私は無駄な事ばかりやっていて、無駄なものばかり大切だったりする。
でも、無駄なものが必要だとすれば、それはもう無駄とは言えないよね、と、
昔、誰かに言われた。


清貧というけれども、貧しいと思う事は既に、
お金というものに囚われているという事だと思う。

お金って何だろう。と、幾たびも思ってきた。
お金は、物を流通させるための道具だと思うのだけれども。


銀行マンが、投資の話をしにきた。
マイナス金利時代になったから、生命保険を見直しましょう。
というわけだ。

円安になって、マイナス金利になったのは、政府がお金を一杯刷ったからなんだそうだ。
国債を発行して、日銀がそれを買い戻す。
市場にお金を注入するために、金利がとうとうマイナス金利になった。
世の中、金庫が売れている。

銀行マンが言うには、金庫に入れていては駄目である。
インフレなので、お金はどんどん価値を失っていく。
円安なので、円の価値も下がってしまった。
日本には資源も無い。これからどんどん円は下がるだろう。

そこで、外貨だ。
外貨建て終身保険に乗り換えましょう、と来たもんだ。
銀行マンによれば、豪ドルがお勧めだそうだけど、
利子も高いし、オーストラリアにはシェールもあるし、だそうで、

石油問題や、中国の脅威、日本のこれからのインフレ、円安の一億貧困時代が来ると、
おまけに、100歳まで死ねないと脅し、不安感を煽るので
なんだか、いやああな気分になってしまった。

反論するほどの知識も無いので、なるほどね、そうねそうかもねと言って、
解約を迫られたけど、
でも、一昼夜寝かせてから、決めるわねと言って、やっと帰ってもらった。

これまで、お金の事は考えるのが面倒なので、なるべく蓋をしてきた。
でも、そんなわけで、それからインターネットで、検索しまくりである。

解約して、入り直すと、銀行にはどんなメリットがあるのか。
もちろん、新規契約の際に支払われる手数料もあるから、なるべく大きな額が良いだろうけど。
それに、外貨建てだと、外貨にする手数料がバカにならないようで、
元金割れもあり得る。

オーストラリアも、昨今の気候変動でどうなるかわからない。
利率も下げてきているし、
シェールだって、まだまだ未知である。
エネルギー革命も起きるかもしれない。

それに、そんなに日本は駄目だろうか。


まあ、とりあえず、解約はしないことにした。
生保の解約には、メリットが何も無い。
よく、補償額の増額など言ってくると思うが、絶対に解約はしないほうが良い。
いくらもっと良い条件の保険が出たからと言って、乗り換えるのは無駄が多すぎる。
増額したいなら、他に少額の保険に入れば良い。

外貨建ての生保は悪くは無いかもしれないけど、リスクはある。
日本円の生保も、リスクはあるから、危険の分散は良いかもしれない。
ただ、円がゼロになることは、まあ無いと思う。150円というのも、極端な気がする。
G20で何か変わる、かもしれないし。

それから、外貨預金は駄目である。
FXのほうが良いだろう。

お金は得意じゃないので、わからないけど、今はそんな所。

金は重たい、と言っていたけれども、
同じ価値の金属としては軽いものだと思った。
例えば、鉄とか、アルミウムはとても有用なものだけど、
金1キロと同じ価値の鉄を持ってきてみよ、
とてもじゃないけど、体積、重さ共に対処できまい。

お札は軽いですね。
元々、お札というものは、金塊の預かり証文だったそうですし、
流通には便利でした。
今や、電子マネーです。お金は数字のやり取りになってしまった。

何か上手い方法は無いのかなー。
スイスではベーシックインカムの導入について、国民投票されるそうだ。
国民に一律30万円くらいのお金を配る。
生保や年金は廃止だし、それで、そういう事に掛かる費用、人件費はゼロに近くなる。
それでどうなるかは、想像もつかないことだけど。
でも、それこそ平等であり、自由であるような気もします。


個人的には、
結局、解約もしないし、ドル建て生保も様子見。何もしない。
FXには、ちょっと興味があるけど、そこまでしなくても、とも思う。
お金のことは、考えなくてすめばそれが一番幸せな気がする。


こんな気分の時、私の嫌いなニュースステーションではあるけど、
You Tube を観て、癒やされました。

日本のこんな一面が、美しいと思う。


貧しさの克服とは、金融商品ではもたらされない。
生保の解約を勧めるような、某みずほ銀行は駄目である。
彼も、帰り際 「これで3キロ痩せてしまう」と、罪悪感たっぷりな顔をしていました。