言ってることが真実とは限らない。
ていうか、本心ですらないかもしれない。
これって現実の世の中では当たり前のことですよねぇ。
でも、それをお芝居で表現するのは難しそう。
「あいつと私はまるでちがう。分かつところなどない!」
と歌う男の曲をよーく聴くと
その「あいつ」が歌ってた曲と同じメロディーなんです。
「全然似てないっ」 と反発する相手が、
実は根っこで同じである、と。でも気づいてはいない、と。
これ全部を、一気に言っちゃってるわけです。
・・・深くない!?!?
ミュージカルの素晴らしいところは、
あらゆることを同時に言えちゃうところです。
そして群集劇の素晴らしいところは、
人ってちっぽけだよね、という事と、
でもそれが素敵だよね、という事を
同時に言えちゃってるところかなぁと思いました。
レ・ミゼラブルに出てくる人は皆、かわいそうな民衆ですが
惨めな人々に与えられた1つ1つの曲が
どうしようもなく崇高で優しくて美しいのです!
「こんな惨めなことってナイわ」と嘆く娘も
「俺こそは!」と意気込む青年革命家も
全ての人は、回転盤の上で生き、歴史のパーツとなる。
舞台セットに組み込まれた回転するフロアの流れから
はみ出て生きてる人っていないんです。
どこまで行ってもお釈迦様の手のひらの中だった、
孫悟空のエピソードをちょっと思い出しました。
でもこの悪あがきこそが「生きる」ということで、
その"うねり"こそが、私たち人間のキラキラの素だと
そこを肯定されちゃったら もう 勝ちも負けもないわけで
最後に"きっと明日は"って不幸な人々が大合唱するんですが、
彼らが「今日」だとすると、明日=「私たち」ということで。。。
すごいものを引き継いだ気になります。
言葉にすると 祈り、かなぁ。希望、かなぁ。
何度も観た舞台で、もうこれで最後!というとき、
自分にとっての最終日のことを"マイ楽"っていいます。
楽(らく)とは、千秋楽のことです。
もう観ることはないんだ。。。そっか。。。
東宝ミュージカル 「レ・ミゼラブル」
すごーーーーく好きでした。








