「15歳 アメリカで過ごした夏」 これは私自身の話であり
フィクションや小説ではありません 文中未成年でありながら
喫煙・飲酒 その他様々な事柄が表記されておりますが
「子供達は絶対マネしないように!」 記しておきます!
第三章 「機内は寒い ・・・ 」
機内に乗り込み 座席番号を確認しながら席に着くと
通路から2番目の席で 通路側が ・・・ 中学生の女の子 ・・・
その子も私をチラと見て すぐ「アチャー」という顔をしてます
( 代々木でちょっとした有名人になってましたから ・・・ )
すると トシが座席に来て その女の子に
「僕と席代わってくれない?あの子と仲いいでしょう」
3列くらい前の座席でコチラを見てる女の子が
コッチコッチ!と手招いてます それを見た隣の子は
「うん いいよ」と席を立ち 代わりに座ったのが
クリクリ坊主のトシです
「オマエ ・・・ 俺の座席覚えてたの?」
「ハイ だから乗る前に皆に座席番号聞いてたんですよ」
あーーーどおりで手際がいいわけだ
国際線だからというわけではないが
離陸の時の「体感加速」は国内線より速く感じた
明らかにシートに体が吸いついたカンジだった
( 実際は速度に大差はありません ・・・ )
これも確かな記憶ではありませんが
乗った航空会社は ・・・ ユナイテッドだったと思います
機内の雰囲気はこんなカンジですね
人生で初めて外国人と一緒の飛行機
しかも 我々の団体の後ろの席を埋めつくしてたのが
「イスラム教徒」の方達でした 最初は知らなかったんですが
後に起こる「儀式?」でわかりました
離陸して1時間もすれば 日本時間では 22:00くらいで
機内も照明を落とす時間なんですが ・・・
北海道生まれで北海道育ちですから
エアコンの温度管理に体が全く適応出来ないんです
とにかく「寒い!」 夏ですからTシャツにジーンズ
カゼをひいて熱がある時よりも「寒い ・・・ 」
まわりは どんどん就寝タイムなんですが
時間が経つにつれ寒さは増すばかりです
そんな私を見たトシは 「アニキ 寒いの?」
「すっげーーー寒い」
「ちょっと待って」
トシは手元のボタンでスチュワーデスさん(現在はCA)を呼ぶと
流暢な英語で 「毛布をお願いします」
横で聞いてた 私は ・・・ 「オマエ英語 ペラペラなの?」
「これぐらいなら!」
直ぐに毛布を持ってきてくれたので それで体をくるみますが ・・・
まだ ・・・ 寒い ・・・
しかし その頃クリ坊のトシはもう目を閉じて就寝 ・・・
起こすのもワルイし ・・・ どうしようと震えていたら
さっきのスチュワーデスさんが通りかかって
「You cold?(寒いの?)」 多分そんなカンジで聞いてくれましたので
「Yes Im very cold (メッチャ寒い)」 って言ったら
回りを見渡してから 一度機内食などのサービスをするスペースに行き
戻ってくると 手には氷の入ったプラスチックのコップ
そして ・・・? ウイスキーの小瓶?
口元に手を当てて 万国共通の「シイーーー(黙って)」
コップにウイスキーが注がれると
「・・・(小声で) drink!」
一瞬 「いやいや 俺未成年だし代々木で問題を ・・・」と口を
動かそうとすると さらに「シイーーー」
言われるまま 生涯初のスコッチウイスキーオンザ・ロックですよ
口に入れた瞬間 むせそうになりましたが こらえて ・・・
飲み込むと 喉から一気に熱いカンジが
その熱い感覚が胃の中に入り
さっきまで震えていたのがウソみたいに温かくなりました
思わず 「フウーーーッ」と息をつくと
「One more (もう一杯) 」
英語がよくわからないので とりあえず
「One more?(もう一杯飲めって?) 」
「Yes!」
言われるまま飲むと 体はすっかり温かくなりいつのまにか
熟睡してました
何時間寝たのかは知りませんが
私を起こしたのは 隣の席のトシです
「アニキ 早く早く 窓の外見て」
ナニが起きたんだ? ・・・ それよりも 酒で寝たせいか?
それとも気圧のせいなのか 頭がグワングワン痛い ・・・
しかし トシの説明は止まらない!
「日付変更線だよ ほらアソコ見て」
今まで真っ暗だった空が 急に明るくなりだしてます ・・・
そして 機内のアナウンスでは 「只今 日付変更線を越えました」
そんなカンジのアナウンスが終わると
完全に昼ですよ! ???
今思うと この時点で 日本時間で今が何時だとか
「時差」を頭で考えてる人はアメリカに入国してからも
2~3日は「時差ボケ」になってましたね
私はと言うと 一度起きると また寒くて
席を立ち 例のスチュワーデスさんのところにコップ持参で
行くと ・・・ クスっと笑いながら1杯くれました
席に戻ると 横のトシが
「何か酒のニオイしない?」 って聞くから
「知らない ・・・ 」って言って毛布をかぶると
次に目が覚めたのは 例の「儀式」でした ・・・
次回 第四章 「アメリカに上陸!」 です
それでは また m(_ _ )m 雅(MIYABI)でした