東京都西東京市のひばりヶ丘にある「みむら矯正歯科」の院長 三村です。
6月5日(木)、6日(金)の両日、北九州市国際会議場で開催された日本顎変形症学会学術大会で「短根歯を有する下顎偏位症例に対するサージェリーファースト顎矯正手術の試み」というタイトルで口演発表をしてきました。
共同演者は手術を担当した公立昭和病院の福與部長と西澤先生です。
顎変形症の顎矯正手術は術前矯正治療を2年ほど行ってから行うことが一般的ですが、先に手術を行う方法を試す医療機関が散見されます。
基本的には健康保険のルールから外れるため、自費での手術になります。
今回は歯根が著しく短い症例だったため、歯根がさらに短くなるリスクを考えて手術を先に行った症例を発表しました。
手術もうまくいき、咬み合わせや顔貌の改善もできましたが、手術中と手術後に骨がくっつくまで上下の顎を固定する顎間固定の方法に工夫をしないと骨が吸収してしまうことを主張してきました。
また関東信越厚生局に申請し、保険適応が可能になったことも付け加えました。
短根歯の矯正歯科治療についてやコルチコトミーに関する質問をいただき、さらにはフロアでも種々の質問をされましたので、興味ある発表ができたかと思っています。
ただし、歯根の短いケースはあまり手掛けたくないというのが矯正歯科医の本音と思います。