東京都西東京市のひばりヶ丘にある「みむら矯正歯科」の院長 三村です。

 

コロナ禍でマスク生活をしているため、矯正治療を試みる方が増えているように感じていることは以前のブログでも書きました。

しかし、「取り外しができるから人に会うときや写真を撮るときには外せる!」とか、「口の中が清掃しやすいから!」という理由でマウスピース型矯正装置を選択される方もいるようです。

公益社団法人日本矯正歯科学会も、この装置に対する見解を出して、安易な使用に関して警鐘を鳴らしています!!

 
またブラケットを付けてワイヤーを用いて行う従来の矯正治療は、歯に力を伝えるブラケット、力を発揮するゴムやワイヤー、線路としてのワイヤーなどの明確な目的を持った材料を組み合わせて行っているのに対し、歯の上から全体的にプラスチックのシェルを被せるマウスピース型装置は、これらのことを一つの透明の薄いプラスッチックのシェルで行おうということに無理があり、しかも間欠的に強い力しか発揮できませんガーン
治療後のわずかな後戻りのような症例には有効だと思いますが、個人的にはその他の適応例は思いつきません。
 
本日、来院された患者さんはキ○イラ○ンという、「2万円からできる格安矯正治療」を謳う治療法を試みた結果、「歯が全く噛まなくなった!」と訴えて何件かの矯正歯科を受診し、「みむら矯正歯科」にも来院されましたショボーン
 
拝見したところ、たしかにほとんどの歯が全く噛んでいません。
「前歯だけを並べるコース」ということですが、犬歯の後ろ辺りの歯が鋏状にすれ違っている凸凹由来の咬み合わせも全く改善されていませんし、そもそも前歯にも凸凹が残っています。
口腔内をよく見ると、舌小帯(舌の裏にあるスジ)がキツく、舌を全く動かせません。
アゴが右にずれ、オトガイが突出し、「顎外科手術をしても良いのかも?」という感じの方です。
それらの点は全く指摘されておらず、非常に驚いていました爆  笑
支払った金額は約30万円だそうです札束
 
世の中には同様の処置を受けている方が多いのだろうと思います。
苦労をして、お金を使って治療を受けて、良い結果が得られないのであれば、国民全体で考えるとどれだけのお金と労力を無駄に消費しているのだろうか?と考えてしまいました笑い泣き