東京都西東京市のひばりヶ丘にある「みむら矯正歯科」の院長 三村です。

 

矯正歯科治療で歯を噛ませていく、もしくは前歯を後退させていく際に、邪魔をすることが多いのが舌を突きだして飲み込む癖です。

最近の若年者の患者さんには頻繁に見られるという印象があります。

 

私が矯正歯科学を学ぶ課程で師事した松本歯科大学の元教授の出口先生は、「矯正歯科治療をやって、上手く咬まないのは舌癖が原因」と断言しておられ、舌縮小術を積極的に行う治療をしておられました。

さすがに舌縮小術は適応が限られますが、舌癖がある方には、舌癖を直していただかないと、せっかく治療をしても「歯が元に戻る」、「歯列の形が崩れる」、「上下の歯が噛まなくなる」などの問題が生じます。

アメリカでも本邦でも、舌癖のトレーニングはエビデンスに乏しいとされ、矯正歯科の教育の中に取り入れられることも少ないのですが、やっと最近注目を浴びてきた気がします。

 

開業直後に舌のトレーニングで専門開業しておられたジークフーズ夫妻の講演を聴いたのですが、数年前にご主人が亡くなり、奥さんのJulie先生が単独で日本で講演をしてこられました。

しかし、ご高齢ということで日本で最後になるセミナーを開催するというので、アドバンスコースにチーフ衛生士と共に出席してきました。

日本にMFT(口腔筋機能訓練)を根付かせた第一人者ですので、多くの方々が参加していました。

Julie先生にお亡くなりになったWillの想い出話をしたところ、少し涙ぐまれたのが印象的でした。