東京都西東京市のひばりヶ丘にある「みむら矯正歯科」の院長 三村です。

タイトルにある表現ですが、患者さんの親御さんから言われることがあります。
昔は、医師や歯科医師と患者さんの関係は、ドクターサイドが圧倒的に上位で、患者さんは医師・歯科医師の言うことに従うという図式が当たり前でした。
私も、昔は何人からか「先生にお任せします!」と言われたことがあります。
当時は、「何があっても苦情は言わないので、先生が良いと思う最良の方法で治療して欲しい」という趣旨を伝える表現だったと思っています。

しかし、最近はインフォームドコンセント(「説明と同意」という訳をされていますが、ちょっと違う気もします)が定着し、メディアも医師・歯科医師を叩くことが当たり前となってきたので、このようなことをおっしゃる方は少なくなりましたえっ
「患者さんの方が立場が上??」なので、厚労省も「患者様」と言うように指導をしたりもしましたね叫び
日本では、この何年かでヒポクラテスの時代からの常識を覆すような変化がおこっているのでしょうか?

「ドクターショッピング」という表現が定着したように、「自分に合う先生」を探して何件も渡り歩く患者さんが増えてきたということは肌で感じています。
それは、「セカンドオピニオンを求めている」というように自己判断力を持って何人かの意見を聞くのではなく、単に「自分の意に沿うことを言ってくれる先生」を探している方が多いのではないかと思えます。
・できれば表に装置はつけたくない。
・歯は抜かずに治したい。
・早く治療を終わりにしたい。
・ブレース以外に装置を使うとか、上下の歯の間でゴムをかけるなんてとんでもない。

矯正歯科治療は「マジック」ではありません。
マジカルな変化を起こすことはできますが、それは
 1)必要な資料をすべて採得し、
 2)経験を積んだ矯正歯科医が的確な診断を行い、
 3)熟練した術者が、自分の持てる力量のすべてを注ぎ
 4)患者さんのご協力をいただいた上で
 5)時間をかけて
はじめて、達成できることなのです。

「先生にお任せします」と言われても、患者さんの協力は必須です。
また、「金払ったんだから治すのが当たりまえだ!」「金を払っているんだから何とかしろ!」というスタンスの患者さんや患者さんの親御さんもごく少数ですがいらっしゃいます。
患者さんの協力が無くては矯正歯科治療は成り立ちません。
その点を是非ご理解下さいますようお願い致します。
歯科医師の立場が上というのではなく、患者さんとの共同作業なのだと思います。

そのため、みむら矯正歯科では初診時から厳しいお話をし、すべての可能性をお伝えしています。
結果的には、そこで私が「お願いしてもらう」患者さんをスクリーニングをしていることになっているのかもしれませんしょぼん